Facebook決算、FTC制裁金で減益だが予想を上回る売り上げ
Facebookが4〜6月期の決算を発表した。同日FTCが発表した50億ドルの制裁金により、純利益は49%減だったが、売上高は予想を上回る168億8600万ドル。MAUも8%増加し、24億1000万人になった。
米Facebookが7月24日(現地時間)に発表した第2四半期(4〜6月)の決算は、売上高は前年同期比28%増の168億8600万ドル、純利益は49%減の26億1600万ドル(1株当たり91セント)だった。営業利益率は前年同期比17ポイント減、前期比5ポイント増の27%。
売上高は主力の広告収入が牽引し、アナリスト予測(165億ドル)を上回った。
一方純利益は、個人情報の管理をめぐる米連邦取引委員会(FTC)との和解による制裁金50億ドルが、前期の引当金30億ドルを上回ったため、大幅に減少した。
制裁金の引当金などを除いた非GAAPベースの1株利益は1ドル99セントで、こちらも予測の1.88ドルを上回った。
MAU(月間アクティブユーザー数)は8%増の24億1000万人。
DAU(日間アクティブユーザー数)も8%増の15億8700万人。欧州のみ横ばいで、その他の地域で増加した。
広告による売上高は28%増の166億2400万ドルと総売上の99%を占める。モバイルの広告による売上高が広告売上高に占める割合は前年同期より3ポイント増え、94%だった。
マーク・ザッカーバーグCEOは発表文で「力強い四半期で、われわれのコミュニティは成長し続けている。すべての人々のためのより強力なプライバシー保護システムを構築することで、ユーザーに新しい体験を提供することに投資している」と語った。
同氏は決算発表後の電話会見でも、「規制当局からの指導を得て、われわれは製品やビジネスだけでなく、セキュリティに関しても明確な方向性を獲得した」と語った。
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