Facebook、ユーザー履歴の外部との共有を確認・切断するツール「Facebook外のアクティビティ」を3カ国で提供開始
Facebookが、昨年のF8で発表したプライバシーツール「off-Facebook activity(日本では「Facebook外のアクティビティ」)」を、まずはアイルランド、韓国、スペインで提供開始した。ユーザーはFacebook以外のWebサイトやアプリでの履歴がFacebookと共有されていることを確認・切断できる。
米Facebookは8月20日(現地時間)、新たなプライバシー対策ツール「off-Facebook activity(日本では「Facebook外のアクティビティ」)」を発表した。まずアイルランド、韓国、スペインで提供を開始した。向こう数カ月をかけて、世界に拡大していく計画。
同社は2018年3月に発覚したCambridge Analyticaスキャンダル後の5月、年次開発者会議「F8」で、Facebookと外部サイトによるユーザーの行動履歴共有をユーザーが無効にするためのツール「Clear History」を発表したが、これまでリリースしていなかった。「Clear History」は「Facebook外のアクティビティ」内の機能として実現した。
Facebook外のアクティビティとは、文字通り、FacebookユーザーがFacebook以外のWebサイトやアプリを使う行為を指す。こうしたアクティビティはFacebookと共有され、ターゲティング広告に反映される。例えばオンラインショップでスニーカーを検索するとFacebookのニュースフィードにスニーカーの広告が表示されるのは、Facebook外のアクティビティが共有されているからだ。
「Facebook外のアクティビティ」ツールでは、どのような履歴がどのWebサイトと共有されているかを確認でき、それらを削除できる。また、あらかじめFacebook外のアクティビティを収集しないよう設定することも可能だ(下右端の画面)。
Facebookは、ツールの提供が遅くなったのは、「新しい種類のツールで、従うべきテンプレートがなかった」し、ユーザー、広告主、業界団体、プライバシー保護団体などからのフィードバックを集めるために時間をかけたためと説明している。
【更新:2019年8月21日午後2時20分 本文中の一部記載を変更しました。】
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