Facebook、InstagramやWhatsApp、Noviを含む全デジタル決済サービスの統括部門新設
Facebookが、Instagramなどの“ファミリー”サービス全体で提供するデジタル決済サービスとデジタルウォレット企業Novi(旧Calibra)を統括する新部門Facebook Paymentsを立ち上げ、元PayPal幹部でUpworkのCEOをそのトップに引き抜いた。
米Facebook傘下のデジタルウォレット企業Novi(旧Calibra)のトップ、デビッド・マーカス氏は8月10日(現地時間)、Facebookのデジタル決済サービスを統括する新部門Facebook Paymentsの立ち上げを発表した。新部門のトップに米クラウドソーシング企業UpworkのCEO、ステファン・カスリエル氏を迎えた。
Facebook Paymentsは、「Facebook Pay」やブラジルで提供している「WhatsApp Pay」だけでなく、マーカス氏率いるNoviも統括する。
昨年11月に米国で提供が始まったFacebook Payは、FacebookのアカウントとPayPalのアカウントを連携させることでFacebookおよびFacebook Messenger内でのゲーム購入やマーケットプレイスなどでの支払い、友達への送金などを可能にするサービス。将来的にはInstagramやWhatsAppでも利用できるようになる見込みだ。
部門トップに迎えられたカスリエル氏はUpworkのCEOを務める前は米PayPalで消費者製品の上級ディレクターやグローバル事業開発のトップを努めた経験を持つ。また、マーカス氏とモバイル決済サービスのZongを立ち上げた。Zongは2011年にPayPalに買収され、2人はPayPal入り(カスリエル氏は出戻り)し、マーカス氏は2014年にFacebook入した。
関連記事
- Facebook決算、“巣ごもり需要”で増収増益、DAUは約18億人 出広ボイコットでも強気の予想
Facebookの4〜6月期決算は、コロナ禍の巣ごもり需要で売上高は10%、純利益は98%増だった。FacebookサービスのDAUは12%増の17万8500万人。7月に予定されている大企業の広告ボイコットの影響を含めても次四半期の売上高は同等の伸び率とみている。 - Facebookのデジタル通貨Libra協会にeコマースのShopifyが参加
Facebookが昨年4月に立ち上げを発表したデジタル通貨「Libra」の運営組織に、eコマースプラットフォームのShopifyが参加する。複数の政府当局の懸念を受けてVisaやMastercardなどが加盟を見送っている。 - 「Facebook Pay」米国で提供開始 将来的にはInstagramでも
Facebookが新たな支払い機能「Facebook Pay」をまずは米国のFacebookとFacebook Messengerで提供開始した。将来的にはInstagramとWhatsAppでも利用できるようにする。提供地域も拡大していく計画だ。 - Facebookの仮想通貨「Libra」上院公聴会、厳しい質問も
Facebookが来年の立ち上げを予定している仮想通貨「Libra」についての米上院の公聴会が開かれた。Libraのウォレット「Calibra」の責任者、デビッド・マーカスCEOに対し、マネーロンダリング対策などについての質問が投げられた。 - Facebook、暗号通貨「Libra」とデジタルウォレット「Calibra」を2020年立ち上げ
Facebookがオリジナルのブロックチェーンベースの暗号通貨「Libra」とウォレット「Calibra」を2020年に提供開始すると発表した。VisaやMasterCardなど28社がサポートする。専用アプリだけでなく、Facebook MessengerやWhatsAppでも使えるようになる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.