Facebookの問題データをWSJに提供した内部告発者、テレビ出演
Facebookに対する一連の“WSJ砲”の基になるデータをリークした内部告発者がインタビュー番組に出演した。フランシス・ホーゲン氏は何万ページものデータを密かにコピーし、退社した。5日には議会の公聴会で証言する。
米Facebookに関する米Wall Street Jounalの一連の批判記事の基になった内部資料をリークした内部告発者が、10月3日(現地時間)放映の米CBSの長寿ドキュメンタリー番組「60 Minutes」に出演し、告発するに至った経緯などを語った。
告発者はFacebookの元プロダクトマネジャー、フランシス・ホーゲン氏(37)。米Googleや米Pinterestなどを経て2019年にFacebook入りした。そのきっかけはオンラインの陰謀論で友人を失ったため、誤情報に対処したいと考えたためと語った。同氏はFacebookで、civic misinformationチームのプロダクトマネジャーに就任した。
だが、2020年の米大統領選後、このチームは解散させられ、その後、2021年1月6日に議事堂襲撃が発生した。これがホーゲン氏が「Facebookは危険防止のために必要な投資をするつもりはないのだ」と思った瞬間だったという。
同氏は5月に退社を決意し、「本物であることを疑いようがないようにするために」何万ページもの内部調査データを密かにコピーし、それをWSJに提供した。
ホーゲン氏は現在、ソーシャルメディアの公的監視の提唱者として活動している。
ホーゲン氏は「マーク(ザッカーバーグCEO)には非常に共感している。彼は害のあるプラットフォームを作るつもりは決してない。だが、彼の選択の副作用として、嫌悪感のまん延や二極化などを許してしまった」と語った。
FacebookはCBSに対し「われわれは誤情報や有害コンテンツ拡散の対処に取り組んでいる。悪質なコンテンツを奨励し、何も対策を講じていないというのは真実ではない」という声明文を送った。
ホーゲン氏は5日、米議会上院の消費者保護、製品の安全性、およびデータセキュリティのヒアリングに関する小委員会が開催する公聴会で証言する予定だ。
同氏は連邦政府がFacebookに規制を課すべきだと考えており「Facebookが実際に規制に従う勇気とモチベーションを持ってくれることを望む」と語った。
【訂正履歴:2021年10月5日午後11時 Facebookの声明文について、当初「〜有害コンテンツ拡散に取り組んでいる」と記述していましたが、正しくは「〜有害コンテンツ拡散の対処に取り組んでいる」でした。お詫びして訂正いたします】
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