FacebookのInstagramを含むすべてのサービスに障害 社内でのBGP更新が原因と専門家【復旧済み】
Facebookの一連のサービスが日本時間の10月5日午前0時40分ごろからグローバルでダウンしている。Facebook、Instagram、Facebook Messenger、WhatsApp、Oculusにログインできない状態だ。専門家はFacebook社内でBGP(Border Gateway Protocol)レコードが更新されたことが原因と指摘する。
米Facebookの一連のサービス、Facebook、Instagram、Facebook Messenger、WhatsApp、FacebookアカウントでログインするOculusのサービスが10月5日午前0時40分ごろ(日本時間)からグローバルでダウンしている。Facebookは公式Twitterアカウントで午前1時22分、「一部のユーザーがアプリや製品にアクセスできないことを認識しています。できる限り迅速に正常な状態に戻すよう努めておりますが、ご不便をおかけして申し訳ございません」とツイートした。
Webアプリでもモバイルアプリでもアクセスできない状態だ。
Facebookアカウントでログインするようにしている一連のサービスにもログインできない。例えばPokemon GOなどだ。
セキュリティ専門ジャーナリスト、ブライアン・クレブス氏はブログ記事で、原因はFacebook社内の誰かがBGP(Border Gateway Protocol)レコードを更新したことだと指摘した。BGPとは、「世界中のISPが、どのプロバイダーがどのアドレスの特定のグループにトラフィックをルーティングする責任があるかについての情報を共有するメカニズム」とクレブス氏は説明する。
BGPが正しくないと、Webブラウザはたとえば「Facebook.com」の場所が分からず、エラーになる。
サービスだけでなく、Facebook社内のメールやツールも停止中だと米New York Timesは報じた。
この障害は、最近の米Wall Street Journalによる一連のFacebook批判記事の元になった社内文書を持ち出した内部告発者、フランシス・ホーゲン氏のインタビューが放映されてから数時間後に発生した。この番組と障害に関連性があるかどうかは不明だし、単なる事故である可能性も高い。
【UPDATE】日本時間の午前7時10分ごろ、筆者の環境ではFacebook、Facebook Messenger、Instagramが表示できている。投稿しようとするとエラーが発生する状態だ。
【UPDATE2】日本時間の午前8時ごろ、Facebookが公式Twitterアカウントで「復旧しつつあると喜んで報告する」とツイートした。
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