ジャック・ドーシー氏のモバイル決済企業Square、社名をBlockに変更
11月末にTwitterのCEOを辞任したジャック・ドーシー氏のデジタル決済企業Squareが社名をBlockに変更すると発表した。暗号資産や音楽など、Square以外に事業範囲が拡大したため。SquareやCash Appなどのブランドはそのままだ。
ジャック・ドーシーCEO率いる米Sauareは12月1日(現地時間)、社名をBlockに変更すると発表した。サービスとしてのSquareやCash Appなどのブランドはそのままだ。法的要件を満たした上で“12月10日ごろ”社名変更を実施する。「さらなる成長の余地を生み出す」ためとしている。
同社は2009年、スマートフォンをクレジットカードリーダーに変えるツールを使うモバイル決済サービス企業としてスタートした。その後、送金アプリCash Appでビットコインを扱えるようにするなど、事業範囲を拡大してきた。
ドーシー氏は発表文で「Blockは新しい名称だが、経済的エンパワーメントの目的は変わらない。われわれがどのように成長、変化しても、経済へのアクセスを増やすツールを構築し続ける」と語った。
米Facebookも10月末に、サービスの名称はそのままに、社名をMetaに変更している。
Squareは今年に入り、音楽ストリーミングサービスTIDALや分割後払いサービスのAfterpayなどを買収。また、TBDと呼ばれる暗号に焦点を当てたビジネスでビットコインに取り組んでいる。
社名変更の一環として、企業のビットコイン関連部門「Square Crypto」の名称を「Spiral」に変更する。
Squareは社名変更を告知するツイートで「“all meta”で優位に立つつもりはない。Blockは、小売店のあるご近所、ブロックチェーン、音楽があふれるブロックパーティ(道路をブロックして会場にするパーティ)、克服すべき障害、コードブロック、ビルディングブロック、そしてもちろん(暗号資産界隈で人気が出ている)タングステンキューブに由来する」と説明した。
ドーシー氏は11月29日、Squareと並行してCEOを務めてきた米TwitterのCEOを辞任した。個人的にも暗号資産やブロックチェーンへの関心を高めている同氏は、Blockの運営に専念するようだ。
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