消えゆく名門オンキヨー 音楽に浸る時間は増えたけど様変わりした“聴き方”:ヤマーとマツの、ねえこれ知ってる?(4/4 ページ)
オンキヨーの子会社2社が破産申請するというニュースが先週話題に。かつての名門メーカーがなぜこのような状況に陥ってしまったのか。
日本には元気なオーディオメーカーもある
ヤマー そういえば日本だと、デノンやマランツなどは元気のようですね。両ブランドを抱えるディーアンドエムホールディングスは、2020年通期で純利益が昨対約120%増ですからね。
マツ これがちょっと不思議。
ヤマー 両ブランドとも、スピーカーよりはアンプやプレーヤーに強みを持ってるので、オンキヨーとは立ち位置が少し異なるかもです。そして輸入オーディオ事業も強いという。DALIとかB&Wの国内代理店ですからね……。
巣ごもり需要とオーディオ製品って本当は相性悪くないんです。家で音楽を聴くためのシステムを新調したり、ホームシアターをより性能の良いものにしたりと。デノンとマランツは両方とも方向性は全く違いますが、高級機含めてブランド作り込んでる一方でAVアンプも強かったり、PCオーディオもカバーしてたりと、拾うべきニーズを拾っている印象です。
オンキヨーも、2000年代中ごろから2010年代前半までは勢いあったんですよね。「A-OMFモノコックコーン」と、それを鳴らすためのクラスDアンプ技術「VL Digital」を生み出したとか。でも、ハイエンドから徐々にラインアップが薄くなっていき、ここ数年はミドル/エントリークラスのみ。昔は力を入れていたAVアンプも姿を消し、盛り上がっているPCオーディオも力を入れていたとはいえない感じでした。
とはいっても、他社より先にハイレゾ配信やったりオーディオPC、Androidプレーヤーを出してたぐらいなので、オンキヨーもデジタルオーディオの未来を信じて先行投資していたんでしょうが、実際にその時代が来た頃には体力が持たなかったということですかね……。
マツ なるほど……。そうか、AVアンプは空間オーディオ対応とか、まだ道はあるか。
ヤマー HDMIの新しい規格だったり、ワイヤレス通信の規格だったりで、買い替え需要が一定数あるんですよね。
マツ 壁や天井に埋め込むリアルスピーカーで構築してみては?
ヤマー そういうの置けるシアタールームちょっと憧れですが、1DKの賃貸じゃ無理ですねw
マツ オーディオメーカーさん、そういうの作ってください。そうしないと彼らのマネーが住居とか他のところに行っちゃう!
ヤマー そういうニーズだと、今はサウンドバーが結構人気あったりしますね。DSPで擬似的にマルチサラウンドを再現するもの。空間オーディオというか360度オーディオの元祖みたいなものですが。
オンキヨーを買収したシャープもサウンドバーを出してます。
マツ サウンドバー、うっ頭が!
ヤマー サウンドバーにもトラウマあるんですかw
マツ 玄関に、壊れた液晶ディスプレイと一緒に……。安かったんで、ソニーのサウンドバー買ったんですよ。
ヤマー え、なぜ玄関にw
マツ 使えなくて邪魔だから。息子が来たらあげようと思って。開けて説明書見てみたら、HDMI(ARC対応)が必要って書かれていて。
ヤマー どういう使い方を想定していたんですか?
マツ PS5のHDMI信号をサウンドバーに入れて、そこからディスプレイにHDMIで映像を送るとか、そういう仕組みだと思ってたんですよ。勝手に。
うちには赤と白のRCAケーブルならいくらでもあるのに。
ヤマー あ、でも使い方としては想像できます。違うんですか?
マツ うちにはそのARCに対応したHDMI端子を内蔵したディスプレイはなく。たかだか1万円ちょいのサウンドバーのために対応ディスプレイを買うのもばかばかしいので。
それどころか、新しく購入した49インチのディスプレイ、意外に音が良かったのでまあいいかなってなってるところです。
ヤマー あ、そういうことでしたか。HDMI端子にもそういうトラップあるの嫌ですねw
マツ あれもUSB-Cと同じようなトラップありますよね。同じようで違うという。
ヤマー Thunderboltだったり、USB 4/3/2あたりが混ざってる感覚ですよね。形一緒でもぜんぜん違う
マツ 3.1 gen1、gen2とか。長さで対応、非対応があったりとか。
ヤマー マツさん! あげるとか言わずにとっとと早くメルカリで売りましょう!
マツ メルカリ見ると、逆に買っちゃうんだよな。ONKYO PIONEERで検索、と。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「資金繰りは限界」 子会社の破産手続き始めたオンキヨー、半導体不足も直撃
連結子会社2社の事業活動を停止したオンキヨーホームエンターテイメント。株主向けの説明からは世界的な半導体不足などの影響もあり苦しい状態にあったことが伺える。
オンキヨーの子会社2社が事業停止、破産申請へ
オンキヨーマーケティングとオンキヨーサウンドが事業活動を停止し、破産手続きを始める。資金難で第三者の資本参加や事業譲渡などを模索していたが協議は難航していたという。
もがくオーディオメーカー コンシューマーオーディオはどこへ行くのか? ゼンハイザー、オンキヨーの身売りで考える
苦境にあえぐ名門オーディオメーカー。ドイツと日本の老舗が相次いで身売りすることになった。その原因を探る。
オンキヨー、ホームAV事業譲渡でシャープなど2社と協議
オンキヨーホームエンターテインメントが、ホームAV事業の譲渡に向け、シャープ、米VOXX Internationalの2社と協議を進めることに合意したと発表。5月20日までに詳細を決め、6月25日の株主総会で承認する予定。
オンキヨー、修理サービスの新規受付を一時停止 2022年1月末まで 人員、パーツ不足で対応できず
オンキヨーホームエンターテイメントが、製品修理の新規受付を一時停止する。人員が不足している上、コロナ禍で部品の供給も滞っているため修理業務に限界が来ている。
