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GPT-4とは大きな差、それでもバイドゥの「中国版ChatGPT」が有望な理由:浦上早苗の中国式ニューエコノミー(5/6 ページ)
中国IT企業のバイドゥ16日、テキストや画像を生成するAI「文心一言」(ERNIE Bot)を発表した。米OpenAIが直前にリリースした「GPT-4」に比べて完成度が低いとされるが、既に650社が文心一言との協業を表明したという。この期待の高さはどこからくるのか。背景を紹介する。
OpenAIとは差があるが……
バイドゥの“秘蔵っ子”でもある文心一言だが、発表会後の短い間に株価は10%以上下落した。
同社にとって不運だったのは、その直前にOpenAIが前バージョンのGPT-3.5より大幅に性能を上げ、司法試験にも合格できるレベルの「GPT-4」を発表したことだ。
GPT-4の発表は事前に情報が流れておらず、大きなサプライズだった。対して文心一言の発表会はデモが行われ、未来予想図が語られたにとどまり、よくも悪くも“想定内”だった。
中国の大規模言語モデルへの取り組みがオープンAIより数年単位で遅れていることは専門家の共通認識ではあるが、発表会で李CEOが「ChatGPT、GPT-4をベンチマークにしている」とライバルの名前を出しながらも、文心一言について「たまに素晴らしい回答をするが、明らかなバグもある」などとその差を認めたこと。中国語の深層学習に特化しているため、英語の学習は進んでいないことなどから、市場ではChatGPT、GPT-4に劣るとの失望が広がった。実際、中国のテック系メディアは翌日、GPT-4と比較した記事を多く出していた。
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