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「大人の流しそうめん」10万台超えのヒット商品に そのクールな仕掛け、開発者に聞いた:知らないと損!?業界最前線(3/5 ページ)
夏らしい家電として人気の流しそうめん機。コロナ禍で外出ができなかったこの数年間は、特に販売台数が伸びている。子ども向け、家族向けの流しそうめん機が多いなか、「大人の流しそうめん」シリーズを手掛けるのがドウシシャ。流しそうめん機を担当する川出洋司さんに、大人向け製品の開発経緯を聞いた。
川出さんは、自宅で流しそうめんをする場合に“限られたスペースでどれくらい楽しめるか”を重視した。また実際に流しそうめんも体験。そのとき、流す水が冷たくないと美味しくないと感じたという。
そこで第1弾として開発した「大人の流しそうめん KWS-B1」(実勢価格6698円)は、上部に氷のタンクを配置。そこを水が通過することで冷たい水でそうめんが流れるようにした。また360度どこからでもそうめんが取れるように、6つのポケットにそうめんをセットし、ゆっくり順番にそうめんが流れる仕組みを採用した。
「ダイヤルを回すとプロペラが回転してそうめんが流れます。回転速度を調整することでそうめんがポケットから落ちるタイミングを調整できるんです。これなら奉行的な役割の人も一緒に食べられますし、大人数の場合は早く流すこともできます」(川出さん)
これらのアイデアが受け入れられ、「大人の流しそうめん KWS-B1」は販売台数10万台以上を記録。18年の発売以降、現在も引き続き販売している。
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