東京で毒キノコの食中毒 画像検索で食用と判断→実はテングタケだった 都「ネットで鑑定しないで」
「画像検索でキノコを鑑定しないで」──東京都内で毒キノコによる食中毒が発生し、都はこのような声明を発表した。患者たちは、インターネットの画像検索を使って毒キノコの鑑定を行っていた。
「画像検索でキノコを鑑定しないで」──東京都内で毒キノコによる食中毒が発生し、都は9月28日にこのような声明を発表した。新宿区内在住の家族4人が公園で採取したキノコを調理して食べたところ、食中毒を起こし病院に搬送された。この家族は、インターネットの画像検索を使って毒キノコの鑑定を行っていたという。
食中毒が発生したのは9月18日。患者らは同日に埼玉県内の公園を訪れ、キノコを採取した。その際、食用キノコか毒キノコかの判断にインターネットの画像検索機能を利用したという。その後、採取したキノコを炒め物にして食べたところ、食中毒が発生し家族4人全員が病院に搬送された。
4人のうち2人が入院したが、28日時点ですでに回復済み。その後、新宿区保健所が採取したキノコの残りを調べたところ、患者が食べたのは毒キノコのテングタケだったことが分かった。テングタケは、食べると腹痛やおう吐、けいれんなどの中毒症状を引き起こす毒キノコ。カサの表面に白いイボがあり、ツバとツボがあるのが特徴だ。
都は「インターネットの画像検索でも確実に毒キノコ鑑別することはできない」とし、図鑑の写真や絵に当てはめて勝手な鑑定を行わないように呼びかけた。
他にも「食用と確実に判断できないキノコは、絶対に『採らない』『食べない』『人にあげない』」「キノコ採りでは、有毒キノコが混入しないように注意する」「言い伝えは、信じない」「食用のキノコでも、生の状態で食べたり、一度に大量に食べると食中毒になるものがあるので注意する」などにも留意してほしいと訴えている。
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