Amazon EFS、クライアント当たりの最大スループットが1.5GB/sに これまでより3倍高速なファイルアクセスを実現
米AWS(Amazon Web Services)は、スケーラブルなNFSサーバをマネージドサービスで提供する「Amazon EFS」(Amazon Elastic File System)のクライアント当たりの最大スループットを、これまでの3倍となる1.5GB/sに拡大したことを発表しました。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「Amazon EFSのクライアント当たりの最大スループットが1.5GB/sに。これまでより3倍高速なファイルアクセスを実現」(2024年5月13日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米AWS(Amazon Web Services)は、スケーラブルなNFSサーバをマネージドサービスで提供する「Amazon EFS」(Amazon Elastic File System)のクライアント当たりの最大スループットを、これまでの3倍となる1.5GB/sに拡大したことを発表しました。
Amazon EFSは、Amazon EC2インスタンスやAmazon EKSポッドなどからNFSプロトコルでマウントして利用するストレージサービスです。あらかじめ容量を決めてプロビジョニングする必要がなく、保存するファイルの大きさに対して自動的にキャパシティが増減していくのが特長です。
同時に数千もの同時接続にも対応するスケーラビリティを備えています。
今回発表された、クライアント当たりの最大スループット性能の拡大は、Amazon EFSにおいて「EFS Elastic Throughputモード」を使用し、最新バージョンのAmazon EFSクライアント(amazon-efs-utils)またはAmazon EFS CSIドライバ(aws-efs-csi-driver)を使用してマウントされたすべてのファイルシステムで利用可能。
すでに、すべての商用AWSリージョンで追加費用なしでサポートされています。
このスループット性能の拡大によって、Amazon EFSを用いた大規模な金融分析、ゲノミクス、ビデオトランスコーディングなどでより高速かつ短時間での処理が可能になると説明されています。
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