ブルースクリーン問題の米CrowdStrike、「Uber Eats」10ドル分の詫びクーポンを配って苦笑される:NEWS Weekly Top10
先週のアクセスランキングに、世界同時ブルースクリーン問題の記事が入った。米TechCrunchなどによると、元凶となった米CrowdStrikeは、被害にあった企業やエンジニアに対して「コーヒーをおごります」と、Uber Eatsの10ドル分のクーポンを配ったらしい。
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7月20〜26日先々週に続き、先週のアクセスランキングにも、世界同時ブルースクリーン問題が入った。
世界850万台のWindows端末が影響を受けたとされるこの問題。元凶となった米国のセキュリティベンダーであるCrowdStrikeは25日(現地時間)、「現在、Windowsセンサーの97%以上がオンラインに戻っている」と報告した。残り3%(単純計算で約25万台)はまだ影響を受けている可能性がある。
米TechCrunchなどの報道によると同社は、被害にあった企業やエンジニアに対して「コーヒーをおごります」と、Uber Eatsの10ドル分のクーポンを配ったらしい。ただ、あまりに多くのクーポンが同時に使われたため、Uber側に詐欺だと誤判定されたようで、途中からエラーで使えなくなったとか。
この姿勢には世界中のユーザーが苦言を呈しており「企業に億単位の損失を出したのに、10ドルのギフトカードを送るって、どういうこと?」「笑える」「バカにしてるの?」などのコメントがXに投稿されている。
日本では、ソーシャルゲームなどがサービスを中断した場合、謝罪として“詫び石”と呼ばれるデジタルアイテムが配られることがある。また以前は、大規模な情報流出を起こした企業が、対象のユーザーに数百円分の金券を配るケースもあり「自分の情報は数百円程度の価値なのか」と騒ぎになることもあった。
ブルースクリーン問題の被害は、クライアントの企業活動を止めてしまうレベルであり、Uber Eats10ドル分ではとてもペイする規模ではない。10ドル分の“詫びクーポン”は、焼け石に水どころか、火に油を注ぐ結果になってしまったようだ。
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