NTT発、耳をふさがない集音器「ココエ」は“聞こえの格差”を解消できるか Auracast家庭導入の試金石にも(3/3 ページ)
聞こえづらさによる社会的な孤立を防ぐ──NTTグループが新ブランド「cocoe(ココエ)」で挑戦するのは、そんな課題です。世界初をうたうオープンイヤー型の集音器を見てきました。
さらに特筆すべきは、Auracast設定の設計です。Auracastには、誰でも受信できる「オープンな配信」と、特定の受信者のみに限定する「プライベートな配信」があり、家庭内で利用する場合、隣家の音声が混信しては困るため、プライベート配信の設定が必須となります。
通常、こうした設定はスマートフォンのアプリ上で行うなど、ITに不慣れな層にはハードルが高いものです。しかし、cocoe Linkは、cocoe Earの充電ケースとcocoe Link本体を物理的なUSBケーブルで接続し、ボタンを押すだけでプライベート配信の設定が完了するのです。
この「有線で鍵をかける」という、直感的で分かりやすいアイデアは、高齢者向け製品のUI/UXデザインとして非常に優れています。複雑なペアリング作業を必要としない仕様は、Auracast普及のきっかけとなるでしょう。
cocoeが切り拓く"聞こえ"のパーソナライズ時代
cocoeは、単に「聞こえを補うツール」ではありません。オープンイヤー型であるため、音楽鑑賞やオンライン会議など、現代人の多様なライフスタイルにシームレスに溶け込むライフスタイルデバイスとしての側面を持っています。
NTTグループが描く、誰もが自分らしい"聞こえ"を享受できる未来。cocoeの登場は、その可能性を広げる一歩となることを期待されています。
なお、cocoe EarはクラウドファンディングサイトGreen Fundingでプロジェクトが進行中で、すでにその支援は3000人を超えています。この製品への期待が反映された数字といえるでしょう。
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