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よぉぉぉぉしっ!Athlon 64なら「お父さん買い」PCでもパワフル&サイレントだっ!伝説の最強横綱PCを作る!(1/2 ページ)

「PCは自作に限る」というユーザーも「パフォーマンス絶対重視」「機能特化」「静音一番」などなど方向性は多様。そのなかで、一番コストに厳しいのは世のお父さん、つまり「お父さん買い」ユーザーだ。お小遣いから捻出した限られた予算で万能なPCを自作したい、そんな要望に応えられるCPUもAthlon 64なのだ。

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 限られた予算の中でもわがままを満たすPCを組みたい。そんな「お父さん買い」ユーザーがCPUに求めるのは「高いコストパフォーマンス」「長く使うためのアップグレードパス」、そして、可能な限りの「静音性」ではないだろうか。購入価格が安いに越したことはないが、今時のスタンダードな3Dゲームを楽しんだり、ビデオ編集やエンコードなどをストレスなく行えるレベルのパフォーマンスは必要だ。

 こんな「わがまま」を満たすCPUとしてチョイスしたのが「Athlon 64 3200+」だ。いまどきのAthlon 64ラインアップではエントリークラスに位置するが、AMDの性能表記からいけば、シングルコアの最上位モデル(FXシリーズ除く)のAthlon 64 4000+に対してパフォーマンスは20%落ち程度なのに、価格は半分以下の2万円前後。ワンランク上のAthlon 64 3500+との価格差は5000円程度。

 静音性能という点でも、90ナノメートルプロセスである現行のAthlon 64はPentium 4やCeleron Dと比較すると発熱が小さく、純正ファンでも十分に静音性を保てる。静音性能を意識するならNetBurstテクノロジーのインテル製CPUという選択肢はない。そして、Pentium MをデスクトップPCで利用するにはコストパフォーマンスがよろしくない。

 CPU単体の価格を意識するならば、Sempronという選択肢もあるが、こちらはプラットホームがSocket754で「お父さん買い」的視点で見るとPCI Express対応マザーが少なかったり、将来のCPUアップグレードパスに不安があったり、という課題が残る。いまPCを自作するなら、やはりマザーボードはPCI Express対応を選びたい。

 これら、諸々の「わがまま」を満たすCPUは、やっぱり「Athlon 64 3200+」ということになる、のだ。

 今回の「ベストコストパフォーマンス」なお父さん買いPCの構成として、ほかには、マザーボードにグラフィックス機能を内蔵するGeForce 6150+nForce 430搭載のFoxconn「6150K8MA」、メモリはPC3200/512Mバイト×2、HDDにはSerial ATA対応のDiamondMax10 250Gバイトを選択した。

 グラフィックスカードの候補には、1万円前後で購入できるGeForce 6600搭載製品を選んでいるが、オンボードのグラフィックスコアとの比較もしてみよう。CPU以外の主要パーツはおおむね1万円強で購入できるもので構成して高いコストパフォーマンスを狙っている。

気になる動画エンコード性能と発熱を調べる

 Athlon 64 3200+クラスのCPUになれば、ビジネスソフトが快適に動作して当たり前。パフォーマンスで気になるのは動画エンコード性能だ。ソフトウェアで行われる動画エンコードはCPUの処理能力に大きく依存する。しかし、コストパフォーマンス、という視点が入ると単に処理能力が高いだけでは評価できない。そこで、「こともあろうに」デュアルコアのAthlon 64 X2 3800+と比較してみた。両者の価格差はちょうど2倍。コストパフォーマンスの比較をすると興味深い結果がでてくる。


Athlon 64 3200+とAthlon 64 X2 3800+により動画エンコード性能

 動画エンコードは10分間の9MbpsのMPEG-2ファイルをDivX 6.1とWindows Media Video 9でエンコードした。DivX 6.1は「TMPGEnc 3.0 Expressを」フロントエンドにして「HOME Thaeter Profile」を適用、Windows Media Video 9は「ファイルへ保存」で「高品質ビデオ」(VBR95)と「高品質オーディオ」(VBR75)を適用している。

 エンコーダがマルチスレッドに対応していないDivX 6.1ではAthlon 64 3200+がAthlon 64 X2 3800+の1.14倍ほど時間を要しただけで処理を終えている。コストパフォーマンスはかなり高い。さすがに、マルチスレッドに対応しているWindows Media Video 9でAthlon 64 3200+はAthlon 64 X2 3800+のほぼ倍の時間を要しているが、価格を考慮すればコストパフォーマンスは同等になる。まだまだ多くのエンコーダがマルチスレッドに対応していない現状で、Athlon 64 3200+の動画エンコード処理コストパフォーマンスはかなり高いといえるだろう。

 動画エンコードはCPUに高い負荷をかける処理だが、CPUの発熱はどうだろか。リテールのCPUクーラーをそのまま使用したが、エンコード作業前でAthlon 64 3200+のCPUファンは停止(!)しており、エンコードを開始しても1300rpm前後がピーク。CPUの温度も45度がピークでアイドル時は35〜37度程度しかなかった。インターネット利用や動画のストリーミング再生では、時折CPUファンが回ってすぐに停止する程度。CPUファンはほとんど回っていない状態に近い。これは、Athlon 64 3200+の実動作クロックが低いことによる恩恵といえるだろう。


動画エンコード時におけるAthlon 64 3200+の温度変化。緑はエンコード処理時におけル変化で、赤はアイドル状態における変化

提供:日本AMD株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年1月31日

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