MacBookと暮らした1週間――白黒MacBook徹底レビュー(4/4 ページ)
話題のMacBookを1週間だけ使ってみることができた。7日間は長い時間ではないけれど、常に持ち歩き、寝食をともにすることで見えてくることがある。MacBookと暮らす間に、気付き、考え、感じたことをリポートする。
ベンチマークテスト
まずはCPU性能のチェックだ。iMovieで取り込んだDVファイルのひとつ(9分28秒、1.9Gバイト)をQuickTimeで「ムービーからiPod(320x240)」で保存するのに必要な時間をAppleScriptで測定した。
| QuickTimeでムービーからiPod(320x240)に保存 | |
|---|---|
| MacBook 2GHz(メモリ2Gバイト) | 8分44秒 |
| MacBook 1.83GHz(メモリ2Gバイト) | 11分16秒 |
| iBook G4(メモリ1.5Gバイト) | 19分57秒 |
| iMac 1.83GHz(メモリ512Mバイト) | 8分38秒 |
iBook G4に比べると2倍ほど速い。でも、MacBook白は同一CPUのはずのiMacに比べると3割くらい遅い。おそらくHDDの性能によるものだろう。XbenchのDisk Testでは、MacBookのスコアが35くらいなのに対して、iMacは80以上出ているのだ。Serial ATAとはいえ、5400rpmの2.5インチHDDではこの程度だ。
つぎに、搭載メモリによる速度差をXbench 1.2(Universal版)で測定した。上がMacBook黒(2GHz)、下がMacBook白(1.83GHz)だ。
| Xbench 1.2(Universal版) | ||||
|---|---|---|---|---|
| MacBook 2GHz | 256+256 | 512+512 | 1024+0 | 1024+1024 |
| Results | 54.95 | 59.68 | 52.12 | 58.25 |
| CPU Test | 66.8 | 73.05 | 72.76 | 76.13 |
| Thread Test | 196.35 | 194.35 | 194.7 | 196.38 |
| Memory Test | 108.93 | 114.96 | 105.73 | 115.28 |
| Quartz Graphics Test | 51.77 | 57.84 | 57.8 | 54.68 |
| OpenGL Graphics Test | 208.28 | 220.55 | 208.72 | 215.54 |
| User Interface Test | 18.38 | 26.25 | 18.65 | 24.11 |
| Disk Test | 34.02 | 33.51 | 33.05 | 34.66 |
| Xbench 1.2(Universal版) | ||||
|---|---|---|---|---|
| MacBook 1.83GHz | 256+256 | 512+512 | 1024+0 | 1024+1024 |
| Results | 54.73 | 53.01 | 52.55 | 55.96 |
| CPU Test | 65.52 | 66.98 | 68.47 | 66.8 |
| Thread Test | 180.43 | 176.5 | 175.83 | 179.6 |
| Memory Test | 109.2 | 111.01 | 103.78 | 112.61 |
| Quartz Graphics Test | 52.37 | 52.87 | 51.43 | 52.35 |
| OpenGL Graphics Test | 197.87 | 198.31 | 195.81 | 199.93 |
| User Interface Test | 22.63 | 20.46 | 20.8 | 23.65 |
| Disk Test | 33.77 | 33.77 | 32.62 | 34.14 |
3列めの1024+0というのは、2つあるメモリスロットの片方だけに1Gバイトのメモリをさした状態だ。MacBookは同一のメモリをペアで使用することを奨励されているが、片方だけでも一応は動く。でも、この場合はデュアルチャンネルアクセスに比べてメモリ(とグラフィックス)の性能が低下するので、それがどのくらい違うのか調べてみた。その結果メモリ性能は明らかに下がるが、グラフィックスはそれほどでもないことが分かる。これは後でもう1度チェックする。
なお、ベンチマークでは分からない差として、メモリが少ないとタスク切り替えのときにいちいち待たされるということを再度指摘しておく。
次に3Dのグラフィックスの性能の差を調べるためにCINEBENCH 9.5も試した。
| CINEBENCH 9.5 | ||||
|---|---|---|---|---|
| MacBook 2GHz | MacBook 1.83GHz | iMac 1.83GHz | iBook G4 1.33GHz | |
| Rendering (Single CPU) | 306 | 279 | 283 | 128 |
| Rendering (Multiple CPU) | 570 | 493 | 534 | - |
| Multiprocessor Speedup | 1.87 | 1.82 | 1.89 | - |
| Shading (CINEMA 4D) | 351 | 321 | 334 | 136 |
| Shading (OpenGL Software Lighting) | 1242 | 969 | 1330 | 407 |
| Shading (OpenGL Hardware Lighting) | 1254 | 1172 | 2727 | 828 |
| OpenGL Speedup | 3.57 | 3.65 | 8.16 | 6.1 |
MacBookのグラフィックス機能はチップセット内蔵コア(Intel GMA950)を利用するが、その性能が如実に出る結果となった。レンダリングをCPUでやる場合(OpenGL Software Lighting)には、iMacと比べてそれほどの遜色はないものの、グラフィックス性能(OpenGL Hardware Lighting)では、極端な差がついてしまう。なお、この性能差は3Dのレンダリングの話であって、ムービーを見たりする分にはまったく問題ない。
おまけ:Boot CampによるWindows XP
最後にBoot Campを使ってWindows XPのインストールも行ってみた。もうファームウェアアップデートの必要もなく、作業はあっさり完了する。
Mac OS Xでは2本指+クリックで右クリックができたので「もしかすると」と思っただのだけど、これはWindowsには効かなかった。Boot Campの正式版では、Windowsでも2本指+クリックを実現するドライバを入れて欲しい。それとAirMacもだめだった。動作報告を聞く限りでは、日本ではiMac以外の機種でAirMac(無線LAN)が動かないようだ。一方、液晶を閉じたさいのハイバネーションにはきちんと対応している。ただ、今度は常にハイバネーションになっているようだ。
PCMark05と3DMark05の結果は下の通り。3DMark06は「HDR/SM3.0 Score」が非対応となるために省略した。
| PCMark05 | |||
|---|---|---|---|
| MacBook 2GHz | MacBook 1.83GHz | iMac intel 1.83GHz | |
| PCMark | 2909 | 2900 | 3565 |
| CPU | 4496 | 4237 | 4253 |
| Memory | 3042 | 2844 | 2901 |
| Graphics | 1006 | 979 | 1692 |
| HDD | 3106 | 3097 | 3980 |
| 3DMark05 | |||
|---|---|---|---|
| MacBook 2GHz | MacBook 1.83GHz | iMac 1.83GHz | |
| 3DMark Score(1024×768) | 567 | 538 | 2779 |
| CPU Score | 3758 | 3755 | 4903 |
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