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5分で分かった気になる、8月のアキバ事情(1/3 ページ)

今月の主役は8月5日に販売解禁となったCore 2 Duo。対応マザーボードが潤沢に出回り、月末でも勢いは衰えていない。「Merom」ことノートPC向けCore 2 Duoの対応製品も徐々にラインアップが増えてきた。

Core 2 Duoの登場でアキバが今年一番の盛り上がりをみせる

TSUKUMO eX.をはじめ8店舗が深夜イベントを行い、約500人のユーザーがアキバに集まった

 8月5日の深夜0時にIntelのデスクトップ向け新CPU「Core 2 Duo」の販売が始まった。登場したのは上位からE6700、E6600、E6400、E6300の4モデル。全ラインアップが好調に売れているが、約4万円でもっとも値頃感の高いE6600は、複数のショップが再入荷しても即日完売するほどの大ヒットを記録した。8月末には残り3モデルの在庫が潤沢に確保されるようになったが、E6600だけは品薄になっている。

 約1カ月経っても衰えない人気について、高速電脳は「Pentium Dは消費電力でAthlon 64 X2に完敗しており、多くの人がAMD側に流れました。発熱量を半分近くまで下げ、性能面も向上させたCore 2 Duoの登場で、一気に形勢が逆転しました。ゴールデンウィークの頃から注目を集めていたので、現在の状況は予想できましたね」と語る。

 また、ヒットの理由について「Core 2 Duoの価格が、初回からこなれているのも大きいです。最上位のE6700でさえ7万円台前半、最下位のE6300なら2万円台前半。5万円以下の予算でCPUとマザーをそろえられるので、買い換えを予定していたユーザーには非常に魅力的だと思います」(ツートップ秋葉原本店)といったコメントも多く聞いた。

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一番人気のCore 2 Duo E6600。8月末現在も初回から価格の変動はほとんどなく、4万円台前半となっている(写真=左)。最上位のE6700は盆明けから潤沢に出回るようになった。7万円前後の価格だが、USER'S SIDE秋葉原本店のように個数限定で特価をつけるショップも見かけるように(写真=中央)。下位のE6400とE6300は、初回から潤沢に出回っている。E6400は3万円前後で、E6300は2万5000円前後だ(写真=右)

 一方のAMDは、Core 2 Duoとのパフォーマンスを比較する公開ベンチマークイベントを敢行。お盆の真っ最中にTSUKUMO eX.とドスパラ秋葉原本店で開催し、100人以上のユーザーを集めた。これに対して後日Intelも同様のベンチマークイベントを開催するなど、メーカー同士のつばぜり合いがアキバで展開された。

 AMDは、7月に新ソケット「Socket AM2」に対応したCPUをリリースした。徐々にユーザーを獲得しているが、8月末現在はSocket 939タイプのAthlon 64 X2に注目が集まっている。Core 2 Duoに負けない人気を博しており、入荷したショップは店頭に大きなPOPを張り出すほどだ。この人気をSocket AM2へ引き継げるかが、今後のCPU情勢の鍵を握りそうだ。

AMD主催のCPUベンチマーク対決。Athlon 64 X2 4000+とCore 2 Duo E6300の性能が比較された(写真=左)。Athlon 64 X2では、Socket AM2タイプでは生産されない1Mバイトの2次キャッシュを搭載するモデルが人気となっており、上位モデルと価格が逆転する現象も起きている。写真はAthlon 64 X2 4400+で価格は3万円前後(写真=中央)。8月第4週にUSER'S SIDE秋葉原本店が店頭に掲げたPOP(写真=右)。Athlon 64 X2で最下位の3800+も高い人気を誇っている
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