連載

「HP Mini 210-2000」に最新Netbookの進化を見る元麻布春男のWatchTower(2/3 ページ)

デュアルコアAtom、1366×768ドット表示の10型ワイド液晶、公称約10時間駆動のバッテリー、そして洗練されたデザイン。5万円で買える日本HPの最新Netbookは侮れない。

浮き石型キーボードとクリックパッドを採用

 キーボードは、日本HPが浮き石型と呼ぶアイソレーションタイプのキートップを採用する。主要なキー(アルファベットおよびカナ、数字キー)がほぼ等ピッチで、縮小されたキーがない点が好ましい。キーピッチに関して、先日紹介した「HP Mini 5103」がフルキーの95%をうたっていたが、本機では若干小さい93%となっている。

 マルチタッチをサポートしたタッチパッドは、このクラスとしてはサイズが大きめになっている。ただ、マルチタッチをサポートしたせいなのか、指の動きに対する追随性が若干ふわふわした印象を受けた。


浮き石型のキーボードは、素直なレイアウトで入力しやすい。最上段に無線LANのオン/オフやディスプレイ輝度の調整、スピーカーの音量調整が行えるファンクションボタン(ファンクションキーと共用)を備えている

タッチパッドは左右のクリックボタンまで統合した「クリックパッド」を採用。ボタンの位置を示すラインが引かれている。左上にはクリックパッド機能のオン/オフ切り替えボタン(LED付き)がある
クリックパッドにはシナプティクスのドライバが導入されている。2本指を使った上下左右のスクロールや拡大/縮小、回転、3本指で押すことによるショートカット操作などが可能だ

ボディ内部にドライバーいらずでアクセス可能

前面のスピーカー部にはDolby Advanced Audioのロゴがある。Netbookとしては、しっかりした音が鳴る

 本機の特徴の1つは、すべてのポートとスイッチ類が本体左右の側面に振り分けられていて、前面には何のスイッチもないことだ。前面部はすべてスピーカー(ステレオ)になっており、中央にはDolby Advanced Audioのロゴがあしらわれている。左側面は、後ろからACアダプタのジャック、アナログRGB出力、通風口、HDDアクセスランプ、USB 2.0ポート、ヘッドフォンジャックの順。HDDのアクセスランプが側面にあるのは珍しい。

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 ファンは試用機では常時回転する設定になっていたが、BIOSセットアップにより必要ない場合は停止させる設定にもできる。だが、常時回転の設定にしておいても、それほどノイズレベルが高いとは感じなかった。

 右側面は、奥から順に、有線LAN、ケンジントンロック、USB 2.0ポート×2、電源スイッチ、4 in 1カードスロットの順に並ぶ。カードスロットは、SD/SDHC/SDXCメモリーカード、MMC、メモリースティック、メモリースティックPROに対応したもので、メモリースティック デュオの使用にはアダプタが必要となる。SDメモリーカードは、使用時に外にカードが出っ張らないため、ReadyBoostなどに利用しやすい。


前面にはステレオスピーカーを内蔵

背面はバッテリーで占有されている

左側面にACアダプタ用のDC入力、アナログRGB出力、HDDアクセスランプ、USB 2.0、ヘッドフォン出力、排気口が並ぶ

右側面にはメモリカードスロット、電源スイッチ、2基のUSB 2.0、盗難防止ロック用スロット、カバー付きの有線LAN端子がある

 本機で好ましいと思うことの1つは、内部へのアクセスが非常に容易であることだ。バッテリーを取り外すと現れるオレンジ色のボタンを押すことで、底面のカバー全体が取り外せ、内部へとアクセスできる。カバーを外すと、ハーフサイズのMini PCI Expressカードで提供される無線LANモジュール、HDD、1基のSO-DIMMメモリスロットが現れるほか、Windows 7のライセンスキーもここにシールが貼られている。

 標準ではメモリ搭載量が1Gバイトしかない本機だが、これだけメモリスロットへのアクセスが容易であれば、必要なユーザーは自分で2Gバイトのメモリモジュールへと交換することができるハズだ。


底面のカバーはツールレスで取り外せる。カバーは1枚板になっており、この構造によって背面までフラットで美しく仕上げている

カバーを取り外すと、SO-DIMMメモリスロットや黒いフィルムでカバーされたHDD、無線LANモジュール、ファンが露出する。左上にはMini PCI Expressスロット用のスペースも見られる
HP Mini 210-2000のデバイスマネージャ画面

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