第4回 「VAIO P」と知らない街をブラブラする:第2世代VAIO P ロードテスト(1/2 ページ)
モバイルPCに「ナビ」的な機能を求める人は少なくないだろう。今回は「VAIO P」をガイドブック代わりに、知らない街を歩いてみた。そして、たどり着いた先は……。
VAIO Pを抱えて本八幡駅に途中下車
前回は中山競馬場(千葉県船橋市)にて、撮影がてら「VAIO P」で競馬予想をしたり勝ち馬投票券を買ってみたりした。今回はその続き、帰り道のお話である。
撮影が終わるとクタクタになって自宅へ直行することも多いのだが、この日はそうでもなかったので、記事のネタ作りついでに途中で一服していこうと考えた。というわけで、乗り換え駅である本八幡駅(北口)にふらっと降り立ってみた。
日曜日の夜だったが、駅に出入りする通行人がほぼ途切れることなく行き交い、パチンコ店やら何やらの客引きなども見られ、なかなかにぎやかだ。そんな中、重い撮影機材の入ったバッグを足元に置き、おもむろにグリーンのVAIO Pを取り出してみる……。
VAIO Pが小さいとはいっても携帯電話よりはずっと大きく、何しろこの色が思いっきり目立つ。やはり、どうしても好奇の視線が向けられるのは避けられないが、もはや慣れっこである。
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VAIO Pの位置情報サービスはどんなものか?
なぜ駅前でVAIO Pを取り出したかというと、それはVAIO Pをガイドブック代わりに一服できるスポットを探してみようと思ったからだ。VAIO Pには位置情報サービスを利用できるソフトウェアとして、「VAIO Location Search」と「x-Rader」の2種類がプリインストールされており、外出先で周辺のスポット情報を手軽に調べられる。
VAIO Location Searchは、ワイヤレスWANモデルが内蔵するGPSと標準装備している無線LANの電波の両方からリアルタイムで現在の位置情報を割り出す「PlaceEngine」サービスを利用した周辺情報表示ツールだ。「PetaMap」(ソニーが運営するスポット情報付きの地図サービス)や「Google マップ」と連携し、地図上に周辺スポットを表示しつつ、天気予報も同時に示してくれる。VAIO Location Searchはユーザーが現在向いている方角もリアルタイムで通知することに加えて、より正確な方角が分かるツールの「Digital Compassガジェット」との併用も可能だ。つまり、簡易的なナビとしての活躍も期待できる。
ただ、これを利用するには無線LANデバイスが有効であり、かつインターネット接続されている必要があるため、外出先のどこででも使えるわけではない。また、杉並区の筆者自宅付近だとマンション情報ばかり表示されるように、デフォルトのままだとスポット情報がありすぎてつかみどころがないといったケースも見られる。検索などでうまく絞り込むなど、使いこなしにはコツが必要だ。
VAIO Location Searchの一番の難点はウインドウサイズが小さく固定されてしまっていることだろう。VAIO Pの高解像度で小さい画面上のさらに小さいウィンドウで見なければならないため、街を散策しながら使うのは結構つらく感じる。しかも、1画面に表示できないスポット情報へのリンクが天気予報の表示と重なって表示されてしまい、クリックできない場合もある(クリックすると天気予報サイトに接続される)。というわけで、個人的な感想を正直にいうと、「実用性はいまひとつで、今後の進化に期待」だ。
一方のx-Raderは、同じくPlace Engineに対応したレーダー表示のツールだ。PetaMapのスポット情報を利用し、レーダーの種類に応じて、周辺の無線LANスポットやグルメスポットなどを検出してくれる。レーダーは無線LANスポット、ラーメン、カフェ(喫茶店、ファストフード店など)、酒場(居酒屋、バーなど)、グルメぴあ、遊園地/公園の6種類に、検索キーワードを利用するマイレーダーを加えた7種類だ。
これもPlace Engineを利用するためにGPSか無線LANの電波は必要だが、事前に「全スポット情報」を取り込んでおけば、インターネット接続されていなくてもオフラインでスポットを検索することが可能だ。地図情報についても、PetaMapのほかにプリインストールされている地図ソフト「プロアトラス5 for VAIO」と連動しており、オフラインで利用できる。VAIO Location Searchに比べると、モバイルでの融通が利くし、レーダー表示も面白い。今回はこれを中心に使ってみることにした。
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