よく冷えて、とっても静音!――300人超が集まった“Sandy Bridge”深夜販売:古田雄介のアキバPickUp!(2/2 ページ)
「Sandy Bridge」こと新CPU「Core i7/i5」が対応マザーとともに販売解禁に。8日深夜、新しいプラットフォームを求めた大勢のユーザーが深夜のアキバに集結し、行儀良く日付が変わる瞬間を待っていた。
「Core i7-2600Kが欲しくて来たのに……」 早朝販売に切り替える猛者も
深夜販売で店頭に並んだ主役は、CPUが7種類。上位モデルから順に「Core i7-2600K」「Core i7-2600」「Core i5-2500K」「Core i5-2500」「Core i5-2400S」「Core i5-2400」「Core i5-2300」で、価格はそれぞれ3万円弱、2万7000円弱、2万円弱、1万9000円弱、1万8000円弱、1万7000円前後、1万70000円弱となる。
すべてが新開発のGPUを内蔵しており、末尾Kのモデルはクロック倍率が可変、末尾SはTDPが標準の95ワットから30ワット下げた低電圧仕様だ。マザーボードは、CPU内蔵GPUが活かせるH67 Express搭載モデルと、P5xシリーズの後継となるP67 Express搭載モデルが、主要ベンダーから登場している。1万円以下のエントリーモデルから、3万円前後のハイスペックなモデルまで幅広い。
これらの新製品のうち、深夜販売で人気が集中したのはCore i7-2600KとCore i5-2500Kだ。特にCore i7-2600Kは23時の段階でツートップ秋葉原本店側の在庫がゼロとなり、行列から離れて別の手段を考えるユーザーが多数現れたほどの人気ぶりだった。
イベントの様子を眺めていた別のショップの店員氏は「2600KはSandy Bridgeの上位で価格も3万円弱と安いですからね。あと、今回の新CPUは末尾Kのモデル以外、オーバークロック耐性があまりないというウワサもあります。なので、いろいろいじって遊びたいという人は何としてもKが欲しいと思いますよ」と語る。
そして、9日0時1分。両ショップでCPUとマザーボードの販売が始まり、集まったユーザーは思い思いの組み合わせを持ってレジに進んでいった。Core i7-2600KとH67マザーを購入したある男性は「2600Kの内蔵GPUを使ったマシンを組みたいと思います。今回のGPUは相当すごいみたいなので、グラフィックスカードなしで楽しめるかなと期待していますよ」とうれしそうに語る。また、別の男性は2600KとP67マザーの組み合わせを選び、「家に帰って自作します。まずは普通に稼動させてから、連休中にオーバークロックまで試せればと思っています」と今後の予定を教えてくれた。
販売解禁後は、終電を逃さないために足早に駅に向かう人も多く、人だかりの大半が消えるまで30分もかからなかった。1時半ごろには2店のシャッターが再び降ろされ、2011年最初の深夜販売は幕を下ろした。
……が、両店でCore i7-2600Kが早々に売り切れたため、販売解禁の前から早朝販売のショップの前に座る人の姿もみられた。秋葉原のソフマップやツクモ各店などでは朝9時からの販売を告知。TSUKUMO eX.の前で寒さに震えていた男性は「ツートップの行列に並んでいましたが、2600Kが売り切れたと聞いて、23時からこちらに移動しました。やはりオーバークロックするならKですからね」としみじみ話していた。
なお、インテルの天野氏は昨年末のユーザーイベント「秋葉原PCゲームフェスタ 2010」のセッションで、「新CPUの深夜販売は止めましょうよ……」と半ば本気で語っているようにみえた。これに対し、ドスパラ秋葉原本店のスタッフは「最初はえぇーっと思いましたが、これは逆に、メーカーに頼らず我々ショップ側が主体となって盛り上げてほしい。そういうメッセージなのだなと。そう考えて臨みました」とポシティブに語っていた。
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