新型「VAIO C」徹底検証(前編)――“電気なしでボディが光る”個性派ノート:節電しながら目立てます(4/4 ページ)
電源いらずでボディを光らせるという、一風変わったノートPCがソニーから登場した。この新型「VAIO C」なら、無駄な電気を使わず、電飾のような光彩感が楽しめる。
液晶ディスプレイは2つの解像度から選択可能
15.5型ワイド液晶ディスプレイは表示解像度が1366×768ドットとなっており、Windows 7の操作環境としては標準的だ。15.5型ワイド画面にこの解像度なので、細かい文字なども初期設定のままでかなり大きめに表示される。バックライト輝度については、内蔵の照度センサーを利用して、周囲の明るさに応じて自動調整することも可能だ。
VAIO独自の液晶ディスプレイグレードはベーシックな「VAIOディスプレイ」だ。表面は光沢仕上げのため、写真や動画などを色鮮やかに表示できる一方、照明や外光は映り込みやすい。表示品質はこのクラスではごく普通といったところで、上下方向の視野角が少し狭い以外に、特に悪い部分は見あたらない。液晶ディスプレイの角度は約135度まで開くので、ヒザの上やローテーブルなど低い場所に置いても問題なく利用できる。
前述の通り、直販モデルでは1920×1080ドット(フルHD)表示の15.5型ワイド液晶(液晶ディスプレイのグレードは「VAIOディスプレイプラス」)を選択できる。同じ画面サイズでグッと高解像度になるため、情報の一覧性は高まるが、人によっては表示が細かいと感じるかもしれない。
このフルHD液晶は1366×768ドット表示の液晶に比べて、発色が少し青っぽいが、コントラスト感が高く、上下方向の視野角が広めだ。低い場所に本体を置いて使う場合は、フルHD液晶のほうが見やすかった。
バックライト搭載のテンキー付きフルサイズキーボードを搭載
キーボードはVAIOノートおなじみのアイソレーションキーボードを採用。6段配列でテンキーも搭載しており、ほとんどのキーで約19×19ミリと広いキーピッチを確保している。カーソルキーは約1段下げられて区別されているほか、レギュラーキーとテンキーとの間も通常より少し多く約7ミリの間隔をとるなど、ミスタイプしにくい工夫も見られる。キーストロークは約1.7ミリと深くないが、スイッチの感触は悪くない。あえて強く押せば中央付近が少し沈む程度で、たわみもほとんど気にならない。総じて、なかなか入力しやすいキーボードといえる。
また、キーボードにはバックライトも用意されている。環境光を感知する照度センサーの内蔵により、暗い場所では自動的にLEDバックライトが点灯し、各キーの刻印が光る。明るい場所へ移動すれば、バックライトは自動的にオフになる仕組みだ。
キーボードの上部には、サポートソフトの「VAIO Care」を起動する「ASSISTボタン」、Webブラウザを起動する「Webボタン」、Media Galleryを起動する「VAIOボタン」の3つのワンタッチボタンが並ぶ。電源オフの状態でWebボタンを押すと、Windows 7を起動せずにWebブラウザを高速に立ち上げる「Quick Web Access」機能(実測したところ、16秒程度で起動)が利用できる。VAIOボタンには、ほかの動作を割り当てることも可能だ。
なお、キーボードの上部にはステレオスピーカーも内蔵しているが、ドルビーの音響技術「Dolby Home Theater v3」の搭載により、スピーカーやヘッドフォンで包囲感のあるサウンドが楽しめる。
ポインティングデバイスは、キーボードの手前、ホームポジションの真下に2ボタン式のタッチパッドを搭載する。テンキー付きキーボードを採用するため、タッチパッドの位置はかなり左寄りだ。タッチパッドにはシナプティクス製のドライバが導入されており、パッドの右辺/下辺を利用した上下/左右スクロールやつまみズームなどの機能が使用できる。
2つのボタンは独立式だが、デザインを優先したためか、パームレスト部との段差がなく、押しやすいとはいえない。また、タッチパッドのサイズは85×51ミリと広く、指の滑りも悪くないのだが、素材の影響か、感度はいまひとつに感じる。オプションのBluetoothレーザーマウスを同時購入して利用するのもよいだろう。
以上、新型VAIO Cのデザインやスペック、液晶ディスプレイ、入力環境についてチェックした。近日公開予定のレビュー後編では、パフォーマンスやバッテリー駆動時間などをテストしていく。
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