「前向きな変態って、いいじゃない」――Mini-ITXとPCI Express 3.0対応のZ68マザー:古田雄介のアキバPickUp!(2/4 ページ)
Sandy Bridge用の万能チップセットとして浸透した感のあるZ68だが、その可能性の極限に挑戦するようなマザーがZOTACとASRockからデビューした。こういうマザーは「嫌いじゃない」と多くの店員さんがコメント。
「今年中に使えるのか分かりませんが……」 PCI Express 3.0対応の「Fatal1ty Z68 Professional Gen3」
ASRockから登場したのは、ATXサイズの「Fatal1ty Z68 Professional Gen3」だ。価格は3万円弱。
マウスのレスポンスを向上させる機能を持つUSBポートなどを搭載する、同社のゲーミングブランド「Fatal1ty」に属するモデルで、2基のHDMI端子や1基のアナログRGB端子を備える。最大の特徴は、3基あるPCI Express x16スロットのうち2基。既存のGen2の2倍の転送速度を持つ「PCI Express 3.0(Gen3)」をサポートしている点が各ショップで注目を集めていた。PCI Express 3.0は、インテルの次世代CPU「Ivy Bridge」が対応を予定している規格。現在は対応する環境がなく、同マザーもSandy Bridgeとの組み合わせではGen2として動作することになる。
ドスパラ パーツ館は「Ivy Bridgeの登場時期は秋とも冬とも年越しとも言われています。どのみち、かなり先の話になりますね。その間、インテルがIvy Bridgeの仕様変更を施す可能性もあるわけで、本当にPCI Express 3.0で動くのか慎重に見守る必要があるでしょう。・・・…まあ、それでも面白い特徴だと思うので、期待しすぎずに応援したいです」と話していた。
実際、売り場ではマザー自体の評価は高いものの、PCI Express 3.0対応を気にして購入するユーザーはまだ少ない様子だった。クレバリー1号店は「普通にオーバークロック向けやゲーム向けとして注目している方が多い印象です」という。
一方で、直接売れ行きに結びつかなくても、高く評価する声が多いのもこのマザーの特徴といえる。某ショップは「ASRockは近い将来すべてのマザーでPCI Express 3.0対応すべく、早めに次世代用の部品を調達しているようです。そういう賢い戦略が見える一方で、ゲーム向けマザーなのにFDDやIDEにようなレガシーコネクタをしれっと搭載してくるあたりのヘンなこだわりも捨てていません。こういう、きちんと使えるうえでヘンなところがあるマザーは、奇をてらった感じがしませんし、前を向いた“いい変態”だと思うんですよ」と妙な感じでほめちぎっていた。
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