レビュー

ベンチマークテストで振り返る2011年のGPUイマドキのイタモノ(1/3 ページ)

“イマドキのイタモノ”で2011年に検証したGPUは5モデル。例年になく静かな“休戦状態”だったが、2012年につながる“兆し”をベンチマークテストで振り返る。

“TiなGeForce”で始まった2011年のイマイタGPUレビュー

 1月に“イマイタ”レビューで取り上げた「GeForce GTX 560 Ti」は、NVIDIAが「GeForce 8800 GTの再来をねらう」と訴求したGPUで、従来モデルのGeForce GTX 460からSM数が1つ増えたことに合わせて、CUDAコア数が384基、テクスチャユニット数が64基と増加している。動作クロックも、コアクロックが823MHz、メモリクロックは1GHzに引き上げられたが、多くのパーツベンダーはオーバークロックモデルを最初から投入した。

 性能評価でも、MSIの「N560GTX-Ti Twin Frozr II OC」(コアクロックが880MHz、グラフィックスメモリが1050MHz)とZOTACの「ZOTAC GeForce GTX 560 TI OC 1GB DDR5」(コアクロックが850MHz)を取り上げ、GeForce GTX 470とGeForce GTX 460(コアのみ710MHzにクロックアップ)、そしてRadeon HD 6850(コアが860MHz、グラフィックスメモリが1100MHzにそれぞれクロックアップ)と比較した。

 3DMark系のベンチマークテストでは、上位モデルとなる定格設定のGeForce GTX 470を上回るスコアを見せ、ゲームタイトルによるベンチマークテストでも、GeForce GTX 560 TiはGeForce GTX 470をやや上まわった。また、消費電力を見ていくと、アイドル状態に関してはGeForce GTX 460やRadeon HD 6850に対してほぼ同じ、ピーク時では、GeForce GTX 460に対して大幅にアップしており、GeForce GTX 470よりやや低いというレベルだった。

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GeForce GTX560 Tiのオーバークロックモデルを3DMark 11(写真=左)とTom Clancy's H.A.W.X.2(写真=右)で測定する

たぶん、ぎりぎりだった“重量級”Radeon HD 6990

 3月8日掲載のレビューでは、Radeon HD 6000シリーズのデュアルGPUモデル「Radeon HD 6990」の性能をチェックした。1枚のグラフィックスカードにRadeon HD 6900シリーズで採用した“Cayman”GPUを2基実装するRadeon HD 6990は、動作クロックがコアで830MHz、グラフィックスメモリのDDR転送レートで5Gbps相当と、Radeon HD 6950より高くRadeon HD 6970より低く設定したものの、GPU2基でトータルのSIMDエンジン数は48基、ROPユニットも合計192基となる。

 同じデュアルGPU構成のRadeon HD 5970と、シングルGPU構成カードで当時の最上位モデルになるRadeon HD 6970、そして、Radeon HD 6950のCrossFireXと比較したベンチマークテストの結果では、Radeon HD 6990のパフォーマンスは「Radeon HD 6950の2枚構成によるCrossFireXよりわずかに上を行くあたり」となった。ただ、ゲームタイトルを使ったベンチマークテストでは、Radeon HD 6950のCrossFireXとRadeon HD 6990の差が比較的大きくなる傾向がみられ、バイオハザード5では、マルチGPUの効果が確認できなかった。

 気になる消費電力において、Radeon HD 6990のピーク時消費電力は、比較した中で最も高い478ワットとなったが、アイドル時消費電力は、測定した中で2番目に低く、Radeon HD 6970からは20ワットほど高い値で、Radeon HD 6950のCrossFireX構成と変わらないなど、改善された面もみられた。

Radeon HD 6990の性能を3DMark 11で測定し(写真=左)、システム全体の消費電力をワットチェッカーで比較した(写真=右)
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