ニュース

AMD、“Brazos 2.0”と“Trinity”を台北でアピールCOMPUTEX TAIPEI 2012(1/2 ページ)

AMDは、6月6日に新しいFusion APUを訴求する説明会を台北市で行った。会場には“Trinity”採用ノートPCや、新しいフォームファクタのデバイスも登場した。

“Brazos 2.0”はWindows 8に最適化しました

 AMDは、6月6日に新世代のFusion APU 「Eシリーズ」を発表した。「Brazos 2.0」という開発コード名で呼ばれてきた新しいEシリーズは、「E2-1800」「E1-1200」の2モデルが登場する。

 E2-1800は、TDP 18ワットのデュアルコアモデルで、グラフィックスコアとしてRadeonコアを80基内蔵するRadeon HD 7340を統合する。CPUの動作クロックは1.7GHz、グラフィックスコアの動作クロックはベースで523MHz、最大で680MHzとなる。2次キャッシュメモリの容量は1Mバイト。統合するシステムメモリコントローラはDDR3-1333のほか、駆動電圧を抑えたDDR3L-1333、DDR3U-1066もサポートする。

 E1-1200も、TDP 18ワットのデュアルコアのモデルだ。グラフィックスコアにはRadeonコアを80基内蔵するRadeon HD 7310を統合する。CPUの動作クロックは1.4GHzで、グラフィックスコアの動作クロックは500MHzとなる。2次キャッシュメモリと統合するシステムメモリのコントローラはE2-1800と共通する。

advertisement

 説明会では、電力管理機能にAMD AllDay Powerを導入して、約11時間以上のバッテリー駆動時間が実現したことや、Radeon HD 7000シリーズのグラフィックスコアを統合したことによる高い描画性能とGPUコンピューティングによる多彩なビデオ関連機能、そして、対応するチップセットのUSB 3.0対応を挙げたほか、Windows 8で利用できるWebブラウザなどのアクセラレーションなど、Windows 8における最適化も訴求している。

AMDが説明会で示した新しいEシリーズの訴求ポイントでは、Windows 8に対する最適化も挙げている(写真=左)。Windowsのアイドル状態とフラッシュゲームを動作している状態におけるバッテリー駆動時間を“Brazos 2.0”とインテルの「Pentium B940」「Celeron B800」と比較する(写真=右)

 グラフィックス関連の機能では、統合した専用エンジン「AMD HD Media Accelerator」を紹介した。画質を補正してよりきれいな映像に修正する「AMD Perfect Picture」や動画の手ブレを補正する「AMD Steady Video」、トランスコーダ処理を高速に行うユーティリティ「AMD Accelerated Video Converter」などのビデオ関連機能や、DirectX 11のサポートと高い3D描画性能による快適なゲーム動作などによって、ユーザーのPC利用が便利になると訴える。

“Brazos 2.0”世代のEシリーズでは、Radeon HD 7000シリーズ下位クラスと同等のグラフィックスコアを統合する(写真=左)。統合するグラフィックスコア以外にも、「AMD HD Media Accelerator」を実装してビデオ関連機能を提供する(写真=右)

“第2世代”Aシリーズは多くのノートPCベンダーに評価されている

 説明会では、5月にリリースした“Trinity”こと、「第2世代 Aシリーズ」も取り上げて、第1世代の“Llano”Aシリーズと比べて、ワットあたりの性能が2倍になり、アプリケーション性能は29パーセントの向上、グラフィックス性能は56パーセント以上の向上になったとアピールした。

“Trinity”では、“Liano”からワットあたりの性能と統合するグラフィックスの性能が大幅に向上した(写真=左)。そのおかげで、Windows アイドル時で12時間のバッテリー駆動が可能になった(写真=右、グラフではインテルのシステムと比較しているが、その構成は明らかにしていない)
説明会では、“Trinity”を採用した(もしくは予定)ノートPCを多数紹介し、ノートPCメーカーが高く評価していることをアピールした
       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.