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パナソニック、マイナス40度で使えるニカド電池

パナソニックの「カドニカ GTシリーズ」は、マイナス40度の低温から60度の高温まで対応できるニカド電池。2014年より量産出荷を行う。

ニカド電池「カドニカ GTシリーズ」

 パナソニックは8月8日、マイナス40度の低温で充放電が可能なニカド電池「カドニカ GTシリーズ」を8月よりサンプル出荷、2014年より量産開始すると発表した。

 一般的に電池内部の活物質は、低温になるほど化学反応が不活発となり、電池性能が落ちる。ニカド電池など水溶液系の電解液を使った電池は、マイナス20度以下で電解液が凍結し、機能しなくなる。同社は新たに活物質の微細化で低温特性を約50%高めた「高性能負極板」を採用し、低温時の反応性を向上させるとともに、正極板焼結技術と電解液マネジメント技術で電解液の凍結抑制に成功した。

 同社の従来品の対応温度(充電0度、放電マイナス20度)を大幅に上回るマイナス40度での充放電を実現している。常温でも60度の高温環境でも充放電が可能だ。

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 寒冷地や冷凍倉庫などでの利用を想定しており、従来の2次電池に比べて保温用ヒーターなどが不要なため、搭載システムの簡略化や低コスト化、設置場所の拡大にもつながるという。

 ラインアップは3種類を用意している。1500ミリアンペアアワーの「SCサイズ」は22.9(外径)×43(高さ)ミリで約47グラム、2500ミリアンペアアワーの「Cサイズ」は26(外径)×50(高さ)ミリで約73グラム、4000ミリアンペアアワーの「Dサイズ」は33.2(外径)×59.5(高さ)ミリで約150グラムだ(電圧はいずれも1.2ボルト)。Fサイズの発売も順次行う予定。

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