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NUCより小さくて安い――ECSがミニPC「LIVA」を発表4月20日頃に発売予定

日本エリートグループ(ECS)が、4月に日本市場に投入予定の小型デスクトップPC「LIVA」を発表した。小さなボディにBay Trail-M SoCを採用した基板を搭載しており、価格は1万8000円(税込)を下回る予定だという。

 ECSが3月25日、4月20日頃に発売を予定しているミニサイズのPC「LIVA」を発表した。ECSとしては久々のコンシューマー向け製品となるが、なかなか挑戦的な価格設定ということもあり、話題を集めそうだ。

ECSが4月に発売予定のミニPC「LIVA」。手のひらに乗るコンパクトなボディの重さは約190グラムと、Windowsが動作するPCとしては世界最小クラスをうたう。OSと入力デバイス以外はすべてそろっているのがウリだ

 LIVAは、重さ190グラムのコンパクトなボディにWindowsが動作するPCとして必要なハードウェアを一通り搭載したミニPCのキット。幅118ミリ×奥行き70ミリ×高さ56ミリのつや消しブラックの筐体に、IntelのBay Trail-M SoC、2GバイトのDDR3Lメモリー、32Gバイトもしくは64GバイトのeMMCストレージ、ギガビットEthernet、IEEE 802.11a/b/g/n対応の無線LAN、Bluetooth 4.0、USB 3.0ポート、USB 2.0ポートなどを備える基板を内蔵する。外部出力にはアナログRGB(D-Sub 15ピン)とHDMI端子を備え、2画面への出力も可能だ。電源はACアダプタを利用し、5V/3Aを給電するタイプで、高出力のモバイルバッテリーなどをつないでも動作するという。あとはOSと入力デバイスを用意するだけでPCとして利用できる。

IntelのBay Trail-M SoCを採用し、ファンレスで動作する。小型化するためストレージにeMMCを採用するなど工夫を凝らした
IEEE802.11a/b/g/n対応の無線LANとBluetooth 4.0は、M.2インタフェースに対応したカードで提供する。電源の入力は5V/3Aだが、iPadを充電できる2A強の出力が可能なモバイルバッテリーであれば、接続して起動できるのも特徴だ

日本エリートグループ 代表取締役の岡山偉信氏

 説明会で日本エリートグループの代表取締役岡山偉信氏は「価格は8%の消費税込みで1万8000円を切るくらいにしたいと考えている。初期は秋葉原の2~3カ所の店舗で販売し、状況を見ながらSIなどからの販売も検討していく。ECSの再出発をぜひ支援していただきたい」と話した。今回発表したLIVAを皮切りに、第2弾、第3弾の投入も市場の動きを見ながら投入したいという。

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 ECSのマーケティング部門でチャネルビジネスを担当する林宏宇氏は「PCの利用シーンは大きく変化している。かつてデスクトップPCといえば、書斎やベッドルームで使うのが一般的だったが、これからは小さなPCをリビングルームなどに置いて使うようなシーンが増えるのではないか。リーズナブルな価格で、いろいろな場面で使えるPCがあった方がいいので、とにかく一番小さくて完成度が高いものを作ろうと思った」と開発の経緯を説明した。


ECSのアソシエイトバイスプレジデント、林宏宇氏

 LIVAは、「Living」と「Viva」(スペイン語のLife)を由来とする造語。PCが小型化することで、気軽に生活に溶けこみ、Living a Better Life(よりよい人生を生きる)につながる、という意味から付けた。

 LIVAの組み立てに要する時間は「40秒くらい」だと林氏。無線LAN用のアンテナを自分でケース内部に設置する必要があり、その部分はちょっと手間がかかるので、「そこはちょっと時間がかかるかもしれない」(林氏)というが、とにかく簡単に作れ、サイズがコンパクトで性能が高いLIVA。林氏は「必要なパーツがほぼ全部入ったミニPCはまだない。LIVAはミニPCのべストチョイスだ」と胸を張った。

 OSはWindows 8.1のほか、Ubuntu Linuxも利用可能。32GバイトのeMMC搭載モデルの場合、Windows 8.1インストール時の空き容量は11Gバイト程度とのこと。Bay Trail-M搭載ということで、パフォーマンスは気になるところだが、岡山氏によると「我々が検証した限りでは、問題なく利用できる」レベルだという。

LIVAのコンセプトと概要

発売は4月20日頃の予定

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