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“最強Micro ATXマシン”を組んでくれ!! 予算は16万円でショップのダメ出し!(3/4 ページ)

通常サイズのパーツがギュッと凝縮するのがMicro ATXの面白さ。16万円で可能な限りの高性能を目指すとどこまでいけるのか。TSUKUMO eX.の石井さんにブラッシュアップしてもらった。

Radeon R9 280Xをチョイス。電源はこだわりの650ワット

ASUSTeK「R9280X-DC2T-3GD5」とその値札

 グラフィックスカードを先に決める。ハイエンドという点にこだわって、GPUは「GPUの絶対性能もGTX 760より上ですし、GTX 770より価格を抑えられます」と、Radeon R9 280Xに変更した。その中で特にオススメなのは、ASUSTeKの「R9280X-DC2T-3GD5」だという。取材時はセール期間で普段以上に安くなっており、税込み3万7778円だった。「独自クーラーのDirectCU IIを搭載したモデルですが、値段を考えるとすごくいい仕様です。とにかく静かでよく冷えます。今回のケースなら284ミリの長さもネックにならないですからね」とコメント。

 消費電力の大きいグラフィックスカードが決定したら、次は電源ユニットだ。「Obsidian 350Dは電源ベイが底部にあるので、奥行きの長短はあまり考えないで選ぼうと思います。ベイが上にあると5インチベイとバッティングする可能性が出るため、将来の増設を考えて短くしたほうがいいですけどね」とのことで、容量重視の選定を進める。最終的に選んだのは、ケースと同じコルセアの650ワット電源「HX650」だ。取材時の価格は1万4894円。

コルセア「HX650」

 容量にこだわったのは、電源効率よく使うことを考えたためだ。「電源ユニットの電源効率は負荷率によって変動しますが、だいたい負荷50%くらいのときが最も効率よくなるんですよ。なので最大負荷時の消費電力の2倍くらいの容量で選ぶのがいいかなと思います。Radeon R9 280Xの消費電力を考えると650~700ワットですね」。

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 CPUクーラーもリテールからサードパーティ製に変える。「R9 280Xはバックプレートが付いているので、より横幅の短いものを選んだほうが無難です。その中で割安なファン12センチのサイドフローを考えると、ザルマンの『CNPS9900 MAX』ですかね。冷却性能はそれなりに高いですし、2010年から売っているだけに新しさはないですが、評価も定まっています」。税込み価格は5122円だ。

 ちなみに、今回の構成では大きさと価格が厳しいということで見送ったが、石井さんは狭めのケースに入れるCPUクーラーならサーマルライトの「SilverArrow IB-E」が最強とプッシュしていた。14センチファンを2基搭載しながら、高さ163ミリに抑えており、税込み価格は1万1880円となる。

 「ヒートシンクがグラフィックスカードにかからないようズラしているんです。最近の大型クーラーはメモリスロットとの干渉を避けるデザインが流行っていますが、SilverArrow IB-Eは拡張スロット側を空けようとしている。長大なグラフィックスカードと大きなCPUクーラーを同居させたいという場合は、かなり使えるモデルなんです。コレを中心に最強構成を考えるのもありというくらいな魅力があります」と語る。

ザルマン「CNPS9900 MAX」(写真=左)。サーマルライト「SilverArrow IB-E」(写真=右)

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