au初のMVNOが好調/ドコモ版iPad発売とテザリング封じの関係/auのWiMAX 2+スマホは速度制限あり?:ルータープリンスの「5分で知る最近のモバイル通信&ルータ事情」(2/2 ページ)
KDDIのLTEネットワークに対応する初のMVNOサービス「mineo」が話題を集めている。一方で、ドコモのiPad発売を受けて一部機能が利用不可になるなどの問題も。プリペイドSIMでは、外国人旅行客にも使い勝手のよい「30日間使い切り」の製品が登場した。
auのWiMAX 2+対応スマホ、通信量は「無制限」にならない
KDDIは、2014年夏モデル機種でWiMAX 2+やLTEのキャリアアグリゲーションに対応する機種を投入する。2014年夏モデル第1弾となる「GALAXY S5 SCL23」は5月15日から販売されている。
KDDIの夏モデルでは、一部機種を除いてWiMAX 2+に対応しており、WiMAX 2+の利用には追加費用が不要だが、通信量制限は通常のLTEサービスと同じく7Gバイト。これを超えると通信速度が128Kbpsに制限される。
WiMAXサービスは従来から「通信速度制限なし」を大きな特徴としてきた。UQコミュニケーションズが2013年10月から提供しているWiMAX 2+対応ルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX2+」でも、WiMAX 2+は契約から2年間は通信量無制限とするなど、何とか「通信速度制限なし」を維持してきたが、auの夏モデルはこれに当てはまらないので注意したい。
auの夏モデルではWiMAX 2+とLTEどちらに接続していても、端末上には「4G」と表示されるので、接続されているネットワークの種別を意識することはないだろう。ただ、WiMAX 2+は現時点では「容量無制限」であることをアピールしているのに、利用する機種によっては容量無制限にならないのは、ユーザにとっては分かりにくいと思う。
UQコミュニケーションズは、2013年10月にWiMAX 2+をサービスインしてから、半年以上新機種を投入していない。同社は、2014年度には現行のWiMAX 2+の2倍となる下り最大220Mbpsの通信サービスを提供する予定。基地局側の対応はすでに完了しているので、対応機種の登場が待たれる。
AXGP対応のモバイルWi-Fiルーターでソフトバンクの3Gが利用可能に
イー・アクセスとソフトバンクモバイルの「Pocket WiFi GL09/203Z」と「Pocket WiFi GL10P/301HW」の2機種に対して、SoftBankの3G(2.1GHz)エリアに対応するためのソフトウェアアップデートが発表された。
ソフトウェアの更新は、GL10Pと301HWが7月下旬以降、GL09Pと203Zが8月上旬以降を予定している。発売中の機種をソフトウェアアップデートして対応周波数を追加することは珍しいが、同端末のユーザにとってはうれしい対応といえる。
なお、EMOBILE LTE対応端末として発売されているモバイルWi-Fiルーターについては、同様のアップデートの提供は未定。イー・アクセスは、同じくソフトバンクグループであるウィルコムの買収を6月1日に合併を完了しているものの、6月7日時点では大きな動きを見せておらず、今後の展開に期待したい。
筆者の推測だが、ソフトバンクグループはイー・アクセスの所有する1.7GHz帯をLTE専用にして下り最大75Mbpsから150Mpbsに速度を上げることを目指しており、3Gについては極力、イー・アクセスの1.7GHz帯を使わない方向にするものと思われる。
関連記事
ケイ・オプティコム、auのLTE網を使った格安SIM「mineo」発表 「DIGNO M」とのセットプランも
ケイ・オプティコムが月額980円で1Gバイトまで使える格安SIMサービス「mineo」を発表。auのLTE網を使ったMVNOサービスで、下り最大150Mbpsの高速通信が利用できる。京セラの「DIGNO M」もセット販売する。「hi-ho LTE typeDシリーズ」、緊急通話もできる「音声通話対応SIMカード」提供開始
高速モバイル通信サービス「hi-ho LTE typeDシリーズ」で「音声通話対応SIMカード」の提供がスタート。国内外への通話に加え、緊急電話なども利用できるという。ソネット、月額1890円/4180円のLTE通信+音声付きプランを追加
ソネットが、「So-net モバイル LTE」に月額1890円で1.5GバイトまでのLTE通信+音声通話ができるプランと、月額4180円でLTE通信+音声通話ができるプランを追加した。予約は6月2日から:ドコモ、「iPad Air」と「iPad mini Retinaディスプレイモデル」を6月10日に発売
Appleのタブレット「iPad Air」と「iPad mini Retinaディスプレイモデル」がドコモからも登場する。発売日は6月10日の予定。ジェネット、1日100Mバイト、30日3GバイトまでのデータSIM「88MOBILE PREPAID Data SIM 30d」
ジェネットは1日最大100Mバイト、1日あたり130円で利用できるプリペイド型のデータ専用SIM「88MOBILE PREPAID Data SIM 30d」を3980円(税込)で発売。NTTドコモのネットワークの対応したLTE対応の高速通信を30日間で最大3Gバイトまで利用できる。CAとWiMAX 2+対応機種が登場:4K撮影に3日持ちの省エネ設計、世界最薄タブレットも――KDDIが2014年夏モデルを 発表
KDDIが2014年夏向け新モデルを発表。スマートフォン8機種、タブレット2機種の計10機種を5月中旬から順次発売する。下り最大150Mbpsのキャリアアグリゲーション(CA)とWiMAX 2+の通信をサポートするのが大きな特徴だ。KDDI、「GALAXY S5 SCL23」のソフトウェアアップデートでキャリアアグリゲーションとWiMAX 2+に対応
KDDIは、サムスン電子製スマートフォン「GALAXY S5 SCL23」のソフトウェアアップデートを開始。キャリアアグリゲーションやWiMAX 2+、au ベーシックホームにも対応した。ソフトバンク、「Pocket WiFi 301HW」「Pocket WiFi 203Z」の利用エリア追加――7月上旬から
ソフトバンクモバイルは、モバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi 301HW」「Pocket WiFi 203Z」の利用エリアを7月上旬~8月上旬以降に追加する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.