こんなに軽くてこんなにかっこいい外付けSSDは見たことない──サムスン電子「Portable SSD T1」の使い勝手を試す:安全第一な大容量外付けSSD(2/2 ページ)
重さわずか30グラムとカードのような大容量外付けSSDが登場。ちょっとコツがいる初期設定から気になるパフォーマンスまで検証した。
リード時で400Mbpsを超える速度を発揮
ベンチマークテストによる転送速度の検証は、CrystalDiskMark 3.0.3、PCMark 8のStorageテストを使った。ファイルフォーマットは文中に記載がない限りは、出荷時のexFATの状態、暗号化設定なしという設定で計測を行っている。テスト環境は次の通りだ。
評価用機材のシステム構成 | |
---|---|
CPU | Core i7-4770K(3.5GHz/最大 3.90GHz、4コア8スレッド、3次キャッシュメモリ 8Mバイト) |
マザーボード | ASRock Z87 Extreme6(Intel Z87 Express) |
グラフィックスカード | MSI N760GTX Twin Frozr 4S OC(GeForce GTX 760) |
システムメモリ | TEAMジャパン TED-316G1600C11DC-AS PC3-12800(8Gバイト×2) |
SSD | Intel SSD 330(250Gバイト) |
OS | 64ビット版 Windows 8.1 Pro |
「CrystalDiskMark 3.0.3」の結果から見ていこう。テストファイルのサイズは1000Mバイトと4000Mバイト、テスト項目はデフォルトの「ランダムデータ」と「0」連続して書き込む「0Fill」の両方を計測した。
シーケンシャルリード/ライトについては、やや仕様よりも遅いもののリード時で420Mバイト/秒を超えており、ライト時も390Mバイト/秒と非常に良好に結果となった。NCQ使用時のランダム4Kバイトの性能を調べる4K QD32の項目のスコアも、USBストレージとしては優秀だ。
なお、ランダムデータと0Fillの設定の違い、データサイズを1000Mバイト、4000Mバイトにした場合の結果の傾向は変わらなかった。
そこで、暗号化設定を有効にした上でデフォルトの「ランダムデータ」の結果を計測してみた。テストファイルは1000Mバイトと4000Mバイトの両方を計測している。こちらもスコアに極端な差は確認できなかった。ハードウェアによる暗号化だけあって、速度に影響するようなオーバーヘッドなどは発生していない。また、同様の内容をNTFSのファイルフォーマットを変更した上で計測してみた。こちらについても結果はほとんど変わらなかった。
PCMark 8のStorageテストでは、実際のアプリケーションを動作させてストレージ性能を計測する。最新のSerial ATA接続のSSDには一歩及ばないが、ほとんどの項目で少し前のSerial ATA SSDに匹敵するスコアを出している。
PCMark 8 Storage score | T1 MU-PS500B/IT |
---|---|
Storage score | 4950 |
Storage bandwidth(Mバイト/秒) | 235.57 |
World of Warcraft(秒) | 58.2 |
Battlefield 3(秒) | 134.1 |
Adobe Photoshop light(秒) | 115.3 |
Adobe Photoshop heavy(秒) | 362.7 |
Adobe InDesign(秒) | 57.8 |
Adobe After Effects(秒) | 70.8 |
Adobe Illustrator(秒) | 72.1 |
Microsoft Word(秒) | 28.3 |
Microsoft Excel(秒) | 9.2 |
Microsoft PowerPoint(秒) | 9.2 |
アプリケーションを持ち運ぶのに便利
Portable SSD T1は、USBのストレージとしては容量が大きく、また転送速度も非常に高速だ。PCMark 8のStorageテストでも分かるように、アプリケーションの起動に十分適応できる性能を持っている。加えて、暗号化機能も備えており、重要な仕事用ファイルなどを入れても“ある程度”は安心できる。一時期流行していたUSBメモリにアプリケーションを入れて持ち運ぶといった用途にも非常に適した製品といえるだろう。
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