50万円を軽く超えるモンスター級ノート「NEXTGEAR-NOTE i71101」徹底検証:デスクトップ版CPUとGTX 980M SLIを搭載(3/3 ページ)
最上級のモバイル向けGPUをSLIで搭載し、さらにデスクトップ向けCPUと最新世代のM.2 SSDをRAID 0で組んだゲーミングノートPCがマウスコンピューターから登場。速すぎィ!
ノートPOでありながら4Kゲーミングが現実のものに
それでは、本製品のパフォーマンスを計測していこう。まずはWindows Experience Index値からだ。最も低いスコアでも8.5という結果で、D3Dスコア(ゲーム用グラフィックス)の値は9.9に達する。全体的に高いスコアで、ゲームだけでなく、さまざまアプリケーションを快適に行えるだけの性能を持っている。メインPCとして申し分のないマシンだ。
続いてCINEBENCH R15。こちらもCPUスコアが876cb、シングルコアも175cbと、どちらも高い。と言うよりも、これがCore i7-6700Kのパフォーマンスである。シングル/マルチスレッドともに、モバイル向けのCPUとは一線を画す。とりわけゲームのパフォーマンスにおいてはシングルスレッドの性能も重要なので、その部分で恩恵を感じることができるだろう。
次はPCMark 8。Homeスコアは4162、Creativeスコアは6941、Workスコアは4541。最も低いところで4000ポイント以上という点で、どの用途にも十分に対応できるパフォーマンスを示している。その上で、Creativeスコアが特出しているのは、グラフィックスパフォーマンスの高さからだ。PCMark 8のCreativeテストが処理するところの映像処理などでは、特にパフォーマンスの恩恵が得られるだろう。
次は3DMark。Fire Strikeの各プリセットをテストしたが、Performanceで13966というスコアは、単体のデスクトップ向けGeForce GTX 980を超えるスコアだ。そしてUltraの4298というスコアも、4Kゲーミングにおける可能性を示すスコアと言える。その辺りはゲームベンチマークで確かめていこう。
ゲームベンチマークのはじめは軽めのファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマークだ。せっかくなのでシングルGPU時とSLI時のスコアを計測してみた。GeForce GTX 980Mのパフォーマンスなら、DirectX 11、最高品質のプリセットでも、4Kで2809、やや快適という評価が得られ、十分にプレイ可能。その上で、SLIを有効化すれば、これが快適という判定に上がり、平均フレームレートでも36.229fpsが得られた。フルHDでのプレイは言うまでもない。
続いてStar Wars バトルフロント。こちらもフルHDでの平均フレームレートは135.178fpsとなり、言うまでもなく快適だ。そこで4Kでどのくらいのプリセットが楽しめるのか調べたところ、「最高」でも平均41.571fps、最小36fpsで、これで十分楽しめる。
若干重くなってFallout 4。こちらもフルHDは十分すぎるほど快適で、さまざまなMODを組み込んでも十分に楽しめるだろう。4Kでは、「Ultra」画質のままでも平均44.984fps。60fpsを狙うなら「中」画質でこれを超えることができた。
次はRise Of The Tomb Raider。プリセットの「最高」でもフルHDで67.326fpsを記録した。こうした点で4Kは荷が重そうに見えたが、最高プリセットのままでも平均26.252fpsあり、多少重いシーンはツラいが、アクションタイトルなので全般的にプレイ自体は支障がない。もう少しフレームレートが欲しいといった場合は、「高」で平均32.244fps、「中」なら平均36.555fps、最小で29fpsまで上がり、このあたりならスムーズな映像で楽しめた。
最後はかなり重めのGrand Theft Auto V。ビルトインベンチマークを用い、平均はPass0~4の平均を、最小はPass2の値を参考にした。NVIDIA TXAAを利用し4xAAを適用したほかは全てMAXまで引き上げた画質においても、フルHDであれば平均63.819fpsを記録しており、これで十分に快適なプレイが可能だ。
そのまま4K解像度に引き上げると、平均23.959fpsまで下がるため、これは少々キビシイが、TXAA+4xAAのまま設定項目を「高」に下げれば平均33.842fps、TXAA+2xAAおよび「ノーマル」まで下げれば平均48.5fps、最小29.043fpsを記録したことから、こちらも画質設定次第では4Kプレイが十分に狙えると判断できる。
4K時代の超弩級ゲーミングノートPCの実力を見た!
このように、現在考えられる最上級の構成を17.3型ノートPCというプラットフォームに収めたのがNEXTGEAR-NOTE i71101だ。そのパフォーマンスは各ベンチマークが示してきたとおり、フルHDは余裕を持って快適であり、パネルスペックと同等となる4Kでも軽いタイトルなら最高画質が、重いタイトルでも中画質以上が狙えることが分かった。実際、デスクトップPCのメインストリームクラスは軽く超えるパフォーマンスを証明している。
同時に、LEDギミックが少々ハデだが映像編集用途やワークステーション用途でも、高いパフォーマンスが得られる。そして、もちろんノートPCとしてみれば重量はあるが、持ち運びできることは強みになるだろう。
評価機の価格は54万9800円(税別)と、こちらも“気合い”が必要だ。とはいえ、これは最上位構成の価格である。最小構成モデルを見ると、GeForce GTX 980MのSLIは同様で、ストレージをSATA HDD×1台に絞り、デスクトップ版Core i5-6400を搭載する内容なら税別34万9800円に抑えられる。高価であることに変わりはないが、3Dパフォーマンスに関わるGPUは同等なので、ゲーミング性能でデスクトップPCに匹敵するものは得られるはずだ。そのうえで、最上位モデルは一切の妥協をしない製品と考えればよい。人を選ぶ製品ではあるが、G-Tuneブランドのラインアップに、デスクトップPCを超える現行最速クラスのノートPCが登場した存在意義は大きい。
→PC USER特設ページ「mouse station」
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