日本からの声でWindows 10はどう改善された? Meetupイベントで明らかに:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(3/3 ページ)
Windows 10はもっとこうすればいいのに……そんな要望があるユーザーはWindows Insider Programに参加し、Microsoftの開発陣にフィードバックしてみてはいかがだろうか。もちろん、日本語でのコメントも受け付けてくれる。
エバンジェリストがプレス非公開だった情報も紹介
続いて、日本マイクロソフトのエバンジェリストであり、Windows Phone(現在はWindows 10 Mobile)でおなじみの高橋忍氏による「Build 2016」の報告が行われた。
プレス関係者には記事向けの写真公開が禁止されていた「HoloLens Academy」の模様が動画付きで紹介されたり、前述したCanaryとSelfhostの設定画面が同氏のデスクトップ画面を通じて公開されるなど、筆者から見ても非常に興味深い話題がいろいろ出てきた。
Build 2016の詳細は、筆者の現地レポート(以下)も参照していただきたい。
- レポート(1) → Windows 10公開から1年後の姿はどうなる?
- レポート(2) → Windows 7時代のアプリを「10」対応にするメリットは?
- レポート(3) → Microsoftが「会話Bot」に力を注ぐ理由
参加者の鋭いツッコミも
Meetupイベントでは、東京オフィスの見学会、Meetup参加者らによる飛び入りのプレゼンテーション大会であるLightning Talk、そして最後は眺めのいいロビースペースでの懇親会が催された。
中でもLightning Talkのコーナーは、参加者らが各自10分程度の短い時間を使って、自身のハッキング例やMicrosoftへの要望などのアピールが行われて盛り上がった。
Mayuki Sawatari氏のプレゼンテーションでは、専用のデモサイトを用意して、EdgeブラウザからWindows 10標準の生体認証機能「Windows Hello」によるWebサイトへのサインインを行う仕組みが紹介された。一度サイトにログインした後に、Windows Helloの認証を設定すると、以後はパスワード代わりに顔認証でサイトへのアクセスが可能になる。
Windows Helloを用いたEdgeブラウザ上での認証機能は、2016年夏に配信される予定のWindows 10次期大型アップデート「Anniversary Update」で一般ユーザーが利用可能になる予定の新機能だ。筆者も実際にWindows Helloを用いてのWebアクセスを見たのはこれが初めてだった。
Lightning Talkのセッションでは、複数の会場参加者による短時間のプレゼンテーションが行われた。これはMicrosoft Edgeが今後製品版でもサポートするようになる生体認証機能「Windows Hello」によるWebサイトへのサインイン動作を専用のデモサイトで構築したMayuki Sawatari氏のプレゼン
OD-10Z氏は、まめにWindows 10 Mobileに関するフィードバックを返していたら、米Microsoftから純正スマートフォン「Lumia 950」が送られてきて、「Continuum for Phonesのテスターとしてフィードバックを行ってほしい」と要望があったというエピソードを紹介した。
OD-10Z氏によるプレゼンテーションでは、過去に自身がWindows 10 Mobileに関するフィードバックを行って、実際に採用された例を紹介している。こうしてフィードバックを続けていたら、ある日突然米MicrosoftからLumia 950が送られてきて、「Continuum for Phones」のテストを行ってほしいと依頼されたという
また、Windows Subsystem for Linux(WSL)の提供が開始されたので、それを逆手にとって(Linux上でWindowsアプリケーションを動かすための)Wineをコンパイルしてみた三村聡志氏のエピソードなど(WSLは開発中のせいかWineのコンパイルはできなかったらしい)、なかなかに面白い話が続いた。
イベントの司会進行を務めたのは、日本マイクロソフトのWindowsやSurfaceなどのプロダクトマネージャーである春日井良隆氏だ。同氏によれば、Anniversary Updateを配信する2016年夏ぐらいのタイミングで次のMeetupを企画しているという。興味ある方は、Windows Insider Programに参加して、続報を待ってみてはいかがだろうか。
関連キーワード
Microsoft | Windows 10 | 鈴木淳也の「Windowsフロントライン」
関連記事
鈴木淳也の「Windowsフロントライン」:「みんなで作るWindows 10」というMicrosoftの願い
日本マイクロソフトは、Windows Insider Program参加者向けの国内イベント「Windows Insider Meetup in Japan」を東京と大阪で開催する。そこには、日本のユーザーからより多くのフィードバックを得たいという願いが込められている。Build 2016:Microsoftが「会話Bot」に力を注ぐ理由
米Microsoftの開発者会議「Build 2016」で少々予想外だったのが、会話Botや認識コンピューティングに関する発表だ。ITを直接的な生産性向上ツールに限らず、アシスタントとして活用する方向性がより明確になってきた。Build 2016:Windows 7時代のアプリを「10」対応にするメリットは?
Windows 10世代のモダンなアプリより、Windows 7以前のデスクトップアプリを好んで使っているユーザーは少なくないだろう。Microsoftはそんな旧世代アプリのモダン化を訴えているが、どのようなメリットが得られるのだろうか。Build 2016:Windows 10公開から1年後の姿はどうなる?
2016年も始まった米Microsoftの開発者会議「Build」。幅広いPCユーザーに関係するWindows 10次期大型アップデートとUWPアプリの今後について新情報が次々と発表された。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.