レビュー

フルHDの4画面環境を1枚だけ4Kに替えて分かったこと(2/3 ページ)

仕事場で使っている4枚のフルHD液晶のうち、右上の一枚が壊れた。普通に交換するのはつまらないから、ちょっと4K液晶を導入してみることに。それから馴染むまでの1カ月半を振り返る。

すぐに辛くなる。画面間移動にフラストレーション

 そうして使い始めたものの、すぐに違和感と戦うことになった。

 150%表示とはいえ、右上の画面はこれまでよりずいぶん広い。メーラーを表示させながら、作業中のフォルダを大きく表示させておいたり、メディアプレーヤーなどの置き場所にすると便利そうだと思った。

 しかし、DPI設定が異なる画面はフォルダやファイルの移動がとてもやりづらい。フォルダを下段の画面に伸ばすとズーム差から視覚的な連続性が失われてしまうし、150%表示であってもやっぱり表示がこれまでより小さくて案外見にくい。

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 21.5型フルHDのドットピッチが0.253mmに対して、23.8型4Kの150%表示は0.2055mm。とはいえ、元に近いドットピッチにするくらいなら始めからフルHDモデルを買えばいいわけで、「4Kにして良かった!」と思うためにはこのピッチの狭さを受け入れるしかない。


特大アイコン表示のフォルダを上下画面にまたがせたところ

1枚の写真を4画面にまたがせたところ。さらにわけが分からなくなる

 2週間もすれば慣れると思った。が、作業の節々で上記の違和感につまづくばかりで、一向に快適な感じがやってこない。例えるなら、いままではフラットな6畳×4間だったのが、1間だけ半地下の大広間になったような感じだ。確かに広いけれど、行き来がとてもしんどい。

 このままでは、道具に振り回されて自分のパフォーマンスが落ちてしまう。いったん気持ちをリセットして、己の画面の使い方を見つめ直すことにした。


思い返していた旧環境

 筆者は旧環境のころからAをメイン画面に使っている。タスクトレイを配置するとともに、ファイルやフォルダのアイコンを置いているのもこの画面のみだ。ここで文書アプリや写真加工アプリ、「マイドキュメント」フォルダなどを開いたりしている。

 Bは予定表を常時表示させる画面だが、原稿を書くときの参考資料をよく表示させる他、編集ソフトを使うときはAの延長線上の領域にすることがしばしばある。Cは基本的にはブラウジング専用で、たまに動画鑑賞するくらい。Dはメーラーと付箋を常時表示しており、作業中のフォルダを開いたまま置いていることが多い。

 と、ここで画面間の行き来はAとB、BとDが多いことに気付いた。AとCはほとんどまたがない。思い返せば、CにはいつもWebブラウザを全画面表示していて“地”である壁紙を見ることがほとんどなかった。地がめったに露出しないということは全画面で使用されているというわけで、行き来しやすいニュートラルな状態にはなりにくい画面ということになる。

 そうだ。24UD58-BはCに置けば良かったんだ。6月下旬にようやくこのことに気付いて配置転換した。

配置変更。アームの関係から右上だけ隙間が大きく空いているが、そこは案外気にならない

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