連載

10.1型の大画面Googleアシスタント搭載機「Lenovo Smart Display M10」を使ってみた山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/4 ページ)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は10.1型の大画面を備えた、レノボのGoogleアシスタント搭載スマートディスプレイ「Lenovo Smart Display M10」を紹介する。

カメラなど一部を除けばGoogle Nest Hubと機能はほぼ同一

 機能をざっと確認した限りでは、Google Nest Hubでは使えるが本製品では使えない機能はないように見える。というよりも、そもそも画面が大きいだけで、ユーザーインタフェースも含めてほぼ同一なので、相違を探すほうが困難ともいえる。カメラなど、ハードウェアの違いからくる機能差くらいだ。

 ただ実際に使ってみると、画面が大きいこともあり、画像や動画の表示では、その迫力に圧倒される。色合いも全体的に鮮やかで、フォト表示などもクオリティーは高い。解像度は1280×800ピクセルと、フルHDのタブレットよりは低いが、実機では全くそのように感じない。視野角も広く、斜め方向から見ても視認性は高い。

 内蔵スピーカーも、2型の10Wフルレンジスピーカーとデュアルパッシブラジエーターを搭載するだけあって、Google Nest Hubと比べると音質のよさは明らかだ。ただし重低音に強みのあるEcho Showと比べると、音は全体的に軽く感じられる。

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 余談だが、前回紹介した「Lenovo Smart Clock」と違い、本製品はGoogle アシスタントの音量をこころもち小さく設定できるので、ベッドサイドなどあまり音量を上げたくない場所での利用にも適する。これだけのサイズの製品を枕元に設置するニーズがどれだけあるかは不明だが、調整できるレンジが広いのは悪いことではない。


音声コマンドはリアルタイムでテキストに変換され、画面上に表示される

Google カレンダーと連携してスケジュールを表示できる。下段には追加質問がサジェストされる

時間帯別の天気予報のように、情報量が多いコンテンツも大画面で一覧表示できる

これは「新宿のつけ麺屋を探して」とリクエストしたところ。横スクロールして候補をタップする

詳細情報をタップすると、地図を拡大表示できる。ルート検索の結果はスマホでも閲覧可能だ

YouTubeの動画をスムーズに再生できるのは利点の1つだ

視野角は85度と広く、ほぼ真横に近い位置からのぞき込んでも画面が問題なく見られる

上からのぞいて見ても問題なく画面内容を視認可能だ

Google Nest Hubと比べた場合の3つの大きな相違点

 さて、7型のGoogle Nest Hubと比較した場合、本製品の特徴は大きく分けて3つある。

 1つは先にも述べた画面サイズだ。本製品は10.1型ゆえ、7型のGoogle Nest Hubに比べると画面サイズの違いは圧倒的だ。Echo Showとはほぼ同じサイズだが、背面にスピーカーを備えるEcho Showと違い、本製品は画面左にスピーカーが並んでいるため、見た目は本製品の方が大柄だ。

 なお、今回はホーム画面に写真を表示させているが、前回紹介した目覚まし時計特化モデル「Lenovo Smart Clock」のように、時計表示をデフォルトに設定することもできる。サイズ的にはさすがにオーバーだが、使い方の1つとしてはありだろう


Google Nest Hub(右)との比較。画面サイズの違いは一目瞭然だ

奥行きの比較。画面サイズが違うので当然だが、本製品の方が奥行き(約136mm)は2倍近くある

Echo Show(右)との比較。画面サイズは同等だが、スピーカーが画面横にある分だけ本製品の方が幅を取る

奥行きの比較。奥行きは本製品の方がわずかにある

時計表示で使うことも可能だが、さすがにサイズが大きすぎる印象だ。後方の500mlペットボトルと比較するとよく分かる

 Google Nest Hubとのもう1つの違いは、カメラを内蔵していることだ。Google Nest Hubはプライバシーへの配慮からか、カメラそのものを搭載していなかったが、本製品は本体右側に500万画素のインカメラを内蔵している。プライバシーシャッターを使ってカメラを物理的にカバーできるなど、プライバシーの配慮もなされている。


画面右上に500万画素のインカメラを搭載する

右側面のスライドスイッチを使ってカメラを物理的に覆うことができる。画面には「カメラ:オフ」と表示される

 これに加えてもう1つ、本製品はスピーカーのある左側を下にして90度回転させて立てることで、縦置きにも対応する。ただし現時点では、縦向きに最適化されているのはビデオチャットのみで、ホーム画面などは縦向きにしても横向きのままだ。将来もこの仕様のままとは考えにくいが、今のところ特に対応予定は公表されていない。


ビデオチャットでの利用を前提に縦置きにしたところ。全画面での表示が可能だ

背後から見たところ。特にスタンドの付け替えなどは不要で、立てるだけで安定して置ける

縦置き時はこの左側面が底面となる。よく見るとゴム足が用意されているのが分かる

 次のページでは、本製品を特徴付けるビデオ通話機能について詳しく見ていく。

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