画面が大きいだけじゃない! 進化しまくりの「Google Nest Hub Max」を使ってみた:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/4 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は、国内販売が開始された「Google Nest Hub Max」を紹介する。
実用的で使いやすいビデオ通話機能。動画メッセージも送信可
このように、基本的な使い方は7型のGoogle Nest Hubとそっくりなのだが、6.5メガピクセルのカメラを備えたことで、いくつかの新機能が追加になっている。目玉となるのはビデオ通話機能でGoogle Duoを用い、スマホやタブレット、もしくは本製品同士でビデオ通話を行えるというものだ。
ただしこの機能、本製品が初出ではなく、以前紹介したGoogleアシスタント搭載のレノボ製スマートディスプレイ「Lenovo Smart Display M10」で既に同様の機能が実装されており、試した限りでは使い勝手もほぼ同様だ。
あらためておさらいしておくと、「ビデオ通話を開いて」と呼びかけると相手先を選択する画面が表示されるので、そこでリストから選んで画面をタップするか、あるいは口頭で相手先を選択する。
するとGoogle Duo経由で相手の電話番号に発信が行われ、ビデオ通話が始まる。この時、相手の電話番号が相手のGoogleアカウントとひも付けられている必要があるが、それさえ完了できていれば、あとは迷う箇所はない。リアルタイムのビデオ通話に加えて、不在時に動画メッセージを送ることもできる。
ちなみに面白いのは、ビデオ通話中に自分が本製品の正面におらず、相手から見てフレームの四隅に寄っていると、自動的に中央寄りになるようズームされることだ(オートフレーミング機能)。要するに自動追尾式のデジタルズームなのだが、完全な固定画角であるにもかかわらず、相手から見るとカメラが向きを変えて追い続けているように見えるというわけだ。
なお、発信先が既存のリストにない場合、口頭で電話番号を入力することもできるが、うっかり間違えると即その番号に発信されてしまうので、少々ためらう。できれば確実性重視で、画面上で電話番号を入力するためのテンキーもほしかった気がする。
ちなみにスマホを使ったGoogle Duoでのビデオ通話は、画面は基本的に縦向きになるが、本製品では横向きになる。そのため、相手が気を利かせて画面を横向きにしてくれない限り、本製品の画面上では左右に大きな余白ができた状態で表示されてしまう。本製品は画面を縦回転させるようなギミックはなく、運用でカバーすることになるだろう。
Google Nest Hubにはない、カメラを使った2つの機能
ビデオ通話機能以外にも、カメラを用いた2つの大きな機能が追加になっている。1つは、カメラを使ってユーザーの識別を行い、その人向けにパーソナライズされた情報を表示する「Face Match」機能だ。
本製品のホーム画面では、Googleカレンダーの予定が表示されるが、家族など複数人で使っている場合、あまりにも個人的な予定までもが筒抜けになるのは困りものだ。この機能をオンにしておくと、カメラが本人と識別できた場合のみ、その人向けのパーソナライズされた予定が表示される。カメラのないGoogle Nest Hubにはできない、本製品ならではの機能だ。
本製品を個人で使っているのであれば、無理に使う必要はない。このFace Matchをオンにしていると、画面に目をやってユーザーが認識された瞬間に画面右上にアイコンがぴょこんとポップアップするのだが、この動きはやや目障りなので、Face Matchのオン/オフ以前に、自動的に表示しない設定にしておくのもありだろう。
また、ユーザーが認識されている状態では、そばに家族がいてもおかまいなしにパーソナライズされた予定が表示されるのはいただけない。せめてカメラに他の人が映っている状況下では表示を控えるべきだろう。このあたりはまだまだ機能のブラッシュアップが足りないと感じる。
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