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バッテリー内蔵の15.6型のサブディスプレイ「Xtendtouch XT1610F」はモバイラーの救世主となるかモバイルディスプレイの道(1/4 ページ)

PEPPER JOBSの「Xtendtouch XT1610F」は、タッチ操作に対応しペンが付属、USB Type-CとHDMI端子を備えるのに加え、大容量のバッテリーを内蔵した文字通り全部入りの15.6型モバイルディスプレイだ。その使い勝手をチェックした。

 PEPPER JOBSの「Xtendtouch XT1610F」は、15.6型のサブディスプレイだ。USB Type-CとHDMIに両対応する他、解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)、10点タッチに対応、さらにバッテリーを内蔵し電源レスで駆動可能という「全部入り」仕様になっている。最近のモバイル用サブディスプレイのトレンドを網羅しながら、実売3万円台半ばというリーズナブルなのが大きな特徴だ。

 その一方で、バッテリーを内蔵するという他社にない仕様のためか、挙動もかなり癖があり、面食らうこともしばしばだ。今回は国内代理店から借用したモデルを用いて、実際の使い勝手をレポートする。


PEPPER JOBS「Xtendtouch XT1610F」。海外では289ドルと300ドルの大台を切った価格で販売されている

最新トレンドを網羅してプラスαもある「全部入り」

 Xtendtouch XT1610Fの本体は1枚のスレート状で、iPadのSmart Coverとよく似た材質のスタンド兼用カバーが付属する。持ち歩く時はそのカバーで本体を両面から挟み込んで保護し、スタンドとして使う時はそれらを折り返し、マグネットで本体に吸着させる仕組みだ。

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 重量は公称950gで、カバーをつけた他社製品と同等に見えるが、実はこれは本体のみの重量で、カバーとの合計では実測1434gもある。これは1万800mAhものバッテリーを内蔵するのが主な理由と見られるが、この重さを許容できるのかは、本製品を選ぶ上で1つのポイントになる。


Xtendtouch XT1610Fの本体。WindowsやmacOSはもちろん、AndroidさらにiPadOSにも対応する

背面。スタンドを兼ねた一体カバーはiPadのSmart Coverと似た材質だ

カバーを折り返したところ。本体とはマグネットで吸着する
立てて使う場合は2段階から選べる

寝かせて使う場合は1段階のみとなる

 ボディーの厚みは約8.8mmと特段薄いわけではないが、段差がなくフラットなので扱いやすい。画面は15.6型、解像度は1920×1080ピクセルだ。10点マルチタッチ対応に加え、付属のスタイラスペンを使っての入力にも対応する。画面がノングレアで、反射を抑えられるのは好印象だ。

 ベゼルは、左右と上部が実測で約6.5mmとスリムで、下部はやや幅がある(実測値は約24.5mm)という、ディスプレイとしては一般的なデザインだ。画面の右下には電源ボタンがある。さらに左側面には、USB Type-Cやmini HDMI、OTG対応のmicroUSBなどのポート類が、右側面には画面の明るさ調整を始めとしたボタンがまとめられている。


付属品一覧。USB Type-Cケーブル、HDMIケーブル、USB PD(最大18W)対応の充電器、スタイラスが付属する。この手の製品でペンが付属するのは珍しい

iPad Pro(右)との厚み比較。そう極端に薄いわけではない

ベゼルは段差のあるタイプだ

画面の右下には電源ボタンがある。LEDがボタン中央にあるため、押した時に指で隠れてしまうのがネックだ

左側面にはOTG対応のUSBポート、mini HDMIポート、USB Type-Cポートを備える

右側面には給電用USB Type-Cポートの他、明るさ調整ボタン、音量調整ボタンを備える。明るさ調整ボタンは長押しでメニューの呼び出しにも対応する

 続いて、本製品ならではのポイントをチェックしよう。

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