新型「Fire HD 10」の専用キーボードはどこまで使える? 人気のChromebook「IdeaPad Duet」と比べてみた(3/4 ページ)
Amazonの10.1型タブレット「Fire HD 10」と「Fire HD 10 Plus」用に、専用のBluetoothキーボードが用意された。このキーボード自体の使い心地と、似たタイプのレノボ製Chromebookとの比較を行った。
日本語入力も可能だがやはりキー配列が足を引っ張る
では実際に日本語入力を行ってみよう。Fire HD 10にはMicrosoft 365 Personalがセットになったモデルが用意されており、Officeが利用できる。まずはこれを試してみよう。
前述のように本製品はポインティングデバイスを持たないが、Officeの場合は、上下/左右キーでの移動に画面タップを併用することで、一通りの操作は行える。Excelなどはさすがにマウスがあった方が便利だが、マウスなしで利用できないわけではない。ちなみにOneDriveにアップロードして他デバイスから参照することもできる。
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日本語入力については、オムロン製の「Fireキーボード(アジア)」がプリインストールされており、辞書機能なども用意されている。オプションも豊富だが、ソフトウェアキーボード向けのもので、例えばハードウェアキーボードのキーアサインを変更するような機能は見当たらない。
日本語入力と英数入力の切り替えは、Shift+スペースキーを用いる。やや特殊だが、キーボード左下に切り替え方法を示したシールが貼ってあることもあり、すぐに慣れる。この他に一般的なコピーやペーストなどのショートカットも利用できるが、このあたりはAndroidがベースであることを考えると普通だろう。
もっとも、前述のキー配置のせいで、使い勝手はお世辞にもよいとは言えない。また本製品はEscキーが存在していないため、入力して変換候補が表示された状態で取り消すことができず、BackSpaceで1文字ずつ消すことになる。これはかなりのストレスだ。前述の「-」を入力しようとするとタイプミスが頻発するという問題もある。
個人的にやっておいた方がよいと感じたのは、予測変換の無効化だ。デフォルトではこれがオンになっているので、文字変換時の動きがPCよりもスマホやタブレットに近くなっている。使ってみて違和感があれば、まずはこれを外して様子を見ることをお勧めする。
ところで本製品で注意したいのは、ブラウザ上で動作するテキスト入力ツールの選択肢が乏しいことだ。本製品に搭載されているブラウザはAmazon独自の「Silk」だが、Google系のウェブサービス、具体的にはGoogleドキュメントやGoogleスプレッドシート、Google Keepが動作しないので、Officeを使わないとなると、途端に選択肢が狭くなる。
ブラウザ上で動作するノートツールとしては、試した限り「Dropbox Paper」は利用できたが、基本はOfficeを始め、Amazonアプリストアから入手できるアプリを使った方がよく、そうした意味で自身が使っている既存ツールと入力環境を統一しづらいのはマイナスだろう。
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