11.6型と小型で据え置き用スタンド付属! VGA接続もサポートしたモバイルディスプレイ「LCD11HCR-IPS」を試す:モバイルディスプレイの道(3/3 ページ)
アイティプロテックの「LCD11HCR-IPS」は、モバイルディスプレイで希少な選択肢となる、11.6型モデルだ。どのような特徴があるのか、実機をテストしてみた。
デスクトップ用スタンドは有用だがややアンバランス?
付属のデスクトップ用スタンドについて見ていこう。前回紹介した15.6型モデルに付属するものと全く同じで、金属製のがっしりとした構造だ。本体とは、背面の75mmVESAマウントを使ってネジ留めをする。
高さ調整のギミックはなく、ネジ留めしたアームの付け根、および台座部分の2カ所を可動させることで、設置面スレスレまで画面を下げることが可能だ。ただしこの場合、かなりの奥行きを取ることになるので、実用性は高くない。単に「できる」というだけだ。
こういったスタンドが付属するモバイルディスプレイは数少なく、本製品の売りの1つなのだが、とはいえ11.6型というモバイル前提のサイズゆえ、据え置きで使うニーズはそう多くはないだろう。あったとしても、外出先に持ち出さない時だけデスク上で使うというサブの役割でしかない。またサイズ的にもややアンバランスな印象は否めない。
何より、どちらのスタイルで使う場合もネジ留めが必要な本製品では、シームレスな運用が期待できないのがネックだ。以前紹介したバータイプの14型モデル「LCD14HCR-IPSW」付属のスタンドが採用していたシューによる着脱ギミックのように、モバイルユースと据え置きユースをシームレスに使い分けられるギミックがあれば、なお便利になるだろう。
ニッチではあるが響く人には響くレアな製品
以上のように、本製品は11.6型というコンパクトな画面サイズが特徴で、さらにVGA接続への対応や、据え置き型スタンドの付属など、他の製品にあまりない特徴を複数兼ね備えている。普通にモバイル用途で、外出先に持ち出してUSB Type-C接続で使いたいだけのユーザーには縁がない場合もあるかもしれないが、それだけに“つぶしが利く”製品だ。
実売価格は税込み2万2800円前後と、13.3型クラスの製品とほぼ横並びだが、現在はこの10~12型という選択肢自体がなくなりつつあり、その中でUSB Type-Cにも対応した製品は、希少価値がある。響く人には間違いなく響く製品というのが、本製品の評価ということになりそうだ。
関連記事
VGA表示も対応! 据え置きスタンドも付属した15.6型モバイルディスプレイ「LCD15HCR-IPS」を試す
モバイルディスプレイにおいて、スタンダードなサイズの15.6型モデルはラインアップが豊富でどれを選ぶのか悩ましい。アイティプロテックの新モデルは、どのような特徴があるのだろうか。実機を試してみた。究極のスリムさ? アスペクト比35:10! 縦横どちら向きにも設置できる14型の細長ディスプレイを試す
アイティプロテックの「14.0型バータイプ液晶モニター Screen Plus」(LCD14HCR-IPSW)は、独特の解像度を備え、さまざまな利用方法が提案できる極めてユニークな製品だ。実機を細かく見ていこう。13.3型なのに重量は12.9インチiPad Proの約半分! 異次元の軽さが光るモバイルディスプレイを試す
小型のモバイルディスプレイも選択肢が増えているが、リンクスインターナショナルの13.3型モデル「Quintokuta 5Z133-V2」は、群を抜く軽量ボディーが見どころの1台だ。実売1万8千円台で13.3型のモバイルディスプレイ「GH-LCU13A-BK」を試して分かったこと
グリーンハウスの「GH-LCU13A-BK」は、フルHD表示に対応した13.3型のモバイルディスプレイだ。小型で持ち運びやすい本製品を使ってみた。スタンド込みで500g台と軽量! 13.3型ながら4K UHD対応の「Quintokuta 4S133」を試す
リンクスインターナショナルの「Quintokuta 4S133」は、13.3型と小型ながら4K表示に対応したユニークなモバイルディスプレイだ。多機能な実機をチェックした。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.