レビュー

その手があったか! 「JBL TOUR PRO 2」のタッチ操作可能な充電ケースとサウンドに驚く(1/2 ページ)

ハーマンインターナショナルのJBLブランドに、完全ワイヤレスイヤフォンのフラッグシップモデル「JBL TOUR PRO 2」が登場した。3月10日からの発売を前に、ユニークな機能を備えた本機をチェックした。

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 ハーマンインターナショナルは2月16日、JBLブランドから充電ケースにタッチディスプレイを搭載した完全ワイヤレスイヤフォン「JBL TOUR PRO 2」を3月10日に国内発売すると発表した。価格は3万3000円(税込み、以下同様)の予定となっている。


2020年に発売された完全ワイヤレスイヤフォン「JBL CLUB PRO+ TWS」を置き換えるフラッグシップモデル「JBL TOUR PRO 2」。カラーは写真のシャンパンゴールドと、ブラックの2色が用意される

こちらはブラックモデル

ユニークな1.45型のタッチディスプレイを備えた充電ケース

 JBL TOUR PRO 2は、「世界初のスマート充電ケース」が特徴となっているイヤフォンだ。このケースは1.45型のLEDタッチディスプレイを搭載しており、音楽の再生/停止、音量調整、ノイズキャンセリングのオン/オフや外音取り込みモード、イコライザーなどの機能を操作可能となっている。

 一部はイヤフォンのタップ操作でも行えるが、シングルタップだけならともかく、ダブルタップやトリプルタップ、それも左右で機能が違うといったことを覚えられない筆者にとっては、画面を見ながら操作できるのでとても分かりやすい。

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付属の充電ケースでアクティブノイズキャンセリング(ANC)の設定など、さまざまな操作を行える

 イヤフォンを使用中であれば、充電ケースは比較的手に取りやすい場所にあるはずなので、スマートフォンを取り出したりアプリを開いたりする必要がないのも便利だろう。また、PCに接続した場合でも、スマート充電ケースの画面から、各種設定を簡単に行えるという利点もある。なお、JBL TOUR PRO 2は最大2台のデバイスと同時に接続できるマルチポイントをサポートしている。

 ユニークなところでは、電話の着信を充電ケースの操作だけで応答/拒否できる。ただし、スマート充電ケースでの各種通知に関しては一瞬表示されるだけで、後から見返すことはできない。電話がかかってきた場合にも、着信があることは分かるものの電話番号は表示できなかった。充電ケースを机上に放置する可能性もあり、セキュリティ機能もないので仕方がないところだろう。あくまでもおまけとしての機能と考えた方が良さそうだ。


メールは送信者と件名が表示されるのだが、現時点で日本語表示には対応していない

底面に充電用のUSB Type-C端子を備える

従来モデルより小型化を果たしたイヤフォン

 カナル型のイヤフォンは、ステム部分が少し短めで、全体的にコンパクトではあるものの、少しずんぐりした印象を受ける。耳から出っ張りはしないが、耳の形状によっては収まりが悪いと感じるかもしれない。

 装着検知に対応しており、耳から外すと再生が一時停止する。この機能は無効にすることも可能だ。イヤピースはS/M/Lの3サイズを備える(デフォルトはM)。専用アプリで最適なフィット感を確認できるようになっている。


JBL TOUR PRO+に比べ、30%近く小型化したイヤフォン本体はコンパクトな形状ながらステムが短く、ややずんぐりとした印象だ。また、イヤフォンはIPX5の防水性能を備えている

 アクティブノイズキャンセリング(ANC)に対応しており、効果はかなり高めである。すぐ隣で3Dプリンタを使っていても、ノイズが全く気にならなくなるほどだ。


長時間装着時の違和感や痛みの問題を改善したという、ショートスティック型のイヤフォン。耳からは飛び出さないが、人によっては収まりが悪いと感じるかもしれない

イヤフォンの分解図。10mm径の振動板を採用している

 外音取り込みモードは通常の「アンビントアウェア」に加え、人の話し声をより聞きやすくする「トークスルー」を備えている。アンビエントアウェアモードは、電車内などで音楽を聞きつつも周囲の状況にも気を配りたいときに便利なモードだ。

 一方のトークスルーモードは、イヤフォンを外さずに会話を行うためのモードで、再生中の音量を下げることで相手の声や自分の声を聞きやすくなり、スムーズに会話を行うことができる。


スマホアプリ「JBL Headphones」の画面。ANCの効きは良好で、外音取り込みは取り込み音量の調整にも対応している

 また、イヤフォンを通して自分の声を聞くことができる「ボイスアウェア」機能も搭載している。通話中の自分の声をマイクで拾い、イヤフォンから出力するというもので、自分の声が聞こえずに必要以上に大きな声で話してしまうということがなくなる。自分の声の大きさは、低/中/高の3段階に設定可能だ。

 ただ、実際にビデオ会議で利用してみると、自分の声がかなりこもって聞こえる印象だ。ボイスアウェアのオン/オフや音量の変更なども試してみたが、効果は感じられなかった。感じ方には個人差があるかもしれないが、あまりビデオ会議向きの機能ではないのかもしれない。


ボイスアウェア機能は、筆者が試した限りではあまり効果を感じることはできなかった。人によって差が出る部分かもしれない

 続いて、音質やユニークな機能を見ていこう。

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