音質が向上し温度センサー内蔵! 大幅に進化した「Echo Dot(第5世代)」を使ってみた:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/4 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は、バージョンアップした「第5世代Echo Dot」を試した。
温度センサー内蔵でエアコンなどを起動させられる
もう1つ本製品に加わった新たな機能のとして、温度センサーの搭載が挙げられる。もともとEchoには温度センサーを内蔵した製品もあったため、機能として目新しいものではないが、エントリーモデルに相当する本製品にまで採用してきたのは興味深い。
この温度センサーは単純に温度を参照するだけでなく、定型アクションを作成して他の機能と連携させられる。例えば室温が指定値以下になればエアコンをオン、上がればオフにするといった具合だ。エアコンの操作に対応したスマートリモコンがAlexaにひも付けられていれば、こういった操作もお手の物だ。
定型アクションの登録方法は簡単で、Alexaアプリで本製品の設定画面にある「温度センサー」の項目を開き、下段にある「定型アクションを作成/変更」のリンクをタップ。定型アクションの作成画面が開くので、右上の「+」アイコンをタップして新規作成画面を開き、定型アクションの名前、実行条件、具体的なアクションを指定すればよい。
20度以下になった時の挙動を選択する。ここでは対象デバイスの電源がオンになるよう設定した(左)。20度以下でパネルヒーターがオンになるよう設定したつもりだったが、20.5度になっているのは入力ミスだ(右)。スライダー入力ゆえの操作しづらさも一因である
今回の例ならば、実行条件は本デバイスの温度センサーで「温度」が「設定温度以下」になった時で、設定温度は20度を指定した。アクションとしてはスマートホームに登録済みの「エアコン」が「オン」になるよう指定する。保存が完了した後、室温が20度以下になったことを本製品が検知すれば、定型アクションに基づいてエアコンの電源がオンになるという仕組みだ。
これらのスキームは洗練されており特に問題は感じないが、単体で販売されている温度センサー製品と比べると、温度の修正機能がない他、室温の変遷を記録してグラフ化するなどの付加機能はない。あくまでも何らかのアクションのトリガーとなることを前提にしていて、単体での利用はほとんど想定されていない印象を受ける。
本体内蔵であることから、Alexaのネットワーク内でしか使用できない点は要注意だ。冗長性を考慮して自宅内でAlexa以外に「Google Home」も利用できるようにしている場合、外部の温度センサーデバイスであれば情報を共有できるが、本製品の温度センサーで取得した情報がトリガーとして使えるのはAlexaだけで、Google Home側では利用できない。
とはいえ、機能的には十分であり、わざわざ単体の温度センサー製品を購入するほどではないというライトユーザーにとっても、かなり活用しがいのある機能だ。個人的にはこの温度センサーで取得した温度を長期にわたって記録し、グラフで表示できる機能はぜひ欲しいと感じた。
なお本製品はもう1つ、人感センサーも搭載している。これは2022年に第4世代モデルのアップデートで追加された機能で、超音波を使ってユーザーの在室を確認し、それによって何らかのアクションを起こせる機能だ。
ただし超音波式ということで検知範囲を把握しづらく、ネットワークカメラに付属するモーションセンサーのように、カメラの映像を見ながら検知対象エリアを指定できるわけでもないので、なかなか勘所がつかみにくい。また人感センサーに適した置き場所は、イコールで音楽再生などに適した置き場所というわけではないのも難しい。
とはいえ、カメラによる在室検知だとプライバシーが心配というユーザーにとっては、活用しがいのある機能だ。感度と範囲は3段階で調整できるので、最初はいずれも「高」にして、どのくらい検知できるかを把握するところから試してみることをおすすめする。
Amazonのサイトには専用のヘルプも用意されているので、参考にするとよいだろう。
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