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スリムゲーミングPCもここまで来た! ASUS「ROG Zephyrus M16 GU604」を試して分かったこと(4/5 ページ)

ASUS JAPANのゲーミングノートPC「ROG」シリーズで、高い性能と遊び心を兼ね備えたシリーズが「ROG Zephyrus M16 GU604」だ。同シリーズの上位モデルを細かくチェックした。

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ベンチマークテストでハイレベルのゲーミング体験を実証

 ベンチマークテストの結果を見よう。特に言及がない限り、Armoury Crateで選択できる動作モードは「Turbo」、GPUモードは「Ultimate」、Windows 11の電源設定は「最適なパフォーマンス」を選択している。

 参考として、Core i7-12700H(Pコア6基12スレッド/Eコア8基8スレッド)とGeForce RTX 3060 Laptop GPU(グラフィックスメモリは6GB)を搭載した「ASUS Zenbook Pro 16X OLED(UX7602)」のスコアも掲載する。


ベンチマークテストに利用した機材の主なスペック

 CPUの馬力がストレートに現れるCINEBENCH R23のCPUスコアは19734ptsだ。Core i9-13980HXを備えたROG Strix SCAR 18のスコア(31243pts)に比べると地味に見えてしまうが、2022年のゲーミングノートPCで定番的に採用されていたCore i7-12700H搭載機のスコアを大きくリードしているのだから相当なものだ。

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 CPUとGPUの馬力を見るテストとして、Blender Benchmarkも見てみよう。このテストはASUS Zenbook Pro 16X OLED(UX7602)では計測していないため、先日レビューしたROG Strix SCAR 18(2023)と比較した。

 同じNVIDIA GeForce RTX 4090 Laptop GPUを搭載していても、18型の重量級で最大グラフィックスパワー175WのROG Strix SCAR 18とはかなり差が出ているが、本製品のスコアもノートPCとしては非常に優秀だ。

 3D描画性能を見る3DMarkのスコアも上々で、一流の3D描画性能を持っていることが分かる。その他の定番テストの結果はご覧の通りだ。アッパーミドルクラスとはいえ、どのテストでも比較対象に完勝し、置き去りにするパフォーマンスを発揮している。


CINEBENCH R23のスコア比較。ASUS Zenbook Pro 16X OLED UX7602 のスコアはCore i7-12700H搭載機の中でも良い部類だが、それに完勝している

Blender Benchmark(CPU)のスコア比較。さすがに、24コア32スレッドのCore i9-13980HXを搭載するROG Strix SCAR 18 G834JYには離されている

Blender Benchmark(GPU)のスコア比較。NVIDIA GeForce RTX 4090 Laptop GPUを搭載するが、最大グラフィックスパワー175WのROG Strix SCAR 18 G834JYとは差がある

3DMarkのテスト結果

PCMark 10のスコア比較。全ての項目で比較対象に完勝している

PCMark 10/Modern Office Battery Lifeの結果。このテストのみ、Armoury Crateの動作モードは「パフォーマンス」、GPUモード「スタンダード」、Windows 11の電源設定「バランス」としている。画面輝度50%でも明るいため、20%(ROG Strix SCAR 18の50%とほぼ同等の明るさ)で実行したが、5時間47分と実用十分な駆動時間だった

UL Procyon Benchmark Suitesのスコア。Lightroom Classicの環境設定で「書き出しにGPUを使用」を選択している。比較対象も2022年発売で当時のノートPCとしてはかなり高性能なモデルだが、圧勝という結果だ

実ゲームベースのテストも優秀

 実際のゲームベースのテストも実施した。Far Cry 6では、2560×1600ピクセルの最高品質、HDR有効で最低フレームレートが65fps超だった。アサシン クリード ヴァルハラでも2560×1600ピクセル(ボーダーレス)の高品質設定で平均フレームレート124fps、全レンダリングフレーム中低位1%が77fpsと、いずれも高画質プレイが可能なスコアをマークしている。

 また、レインボーシックス エクストラクションでは、1920×1080ピクセル(ボーダレス)のウルトラ低ベースに解像度100%固定、NVIDIA Reflexを有効にした状態で最低フレームレートが290fps超と、リフレッシュレート240Hzのディスプレイを生かし切れるパフォーマンスを示した。

 動作音については、Turboモードの高負荷時はさすがに大きな音がするが、パフォーマンスモードならばだいぶ緩和され、サイレントであれば常時静音で利用できる。

 排気口があるボディーの奥を中心に発熱があるが、パームレストの手を置く部分は最高でも体温程度だ。薄型のボディーを考えれば健闘しているといえるだろう。


FINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマーク(2560×1440ピクセル/最高品質)の動作モード別のスコア。サイレントモードでも最上位の「非常に快適」評価だ

Far Cry 6(2560×1600ピクセル/フルスクリーン/最高品質/HDR10有効)時のスコア

アサシン クリード ヴァルハラ(2560×1600ピクセル/ボーダーレス/高品質)のスコア

レインボーシックス エクストラクション(1920×1080ピクセル/解像度品質固定100%/NVIDIA Reflex有効)のスコア

システムの動作音の測定結果(室温23度/暗騒音30dB/本体手前から5cmで測定)

FINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマークの終了直前に、FLIR ONEで計測したサーモグラフィー(室温23度)。排気口のあるヒンジ側は50度を超えているが、手がよく触れるパームレストの温度は低く保たれている

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