静電容量無接点方式ゲーミングキーボードに新たな選択肢――「REALFORCE GX1」を試す(4/4 ページ)
究極のキースイッチである静電容量無接点方式のゲーミングキーボードを東プレが発売した。REALFORCE GX1だ。前モデルからの進化点とユニークなDual-ACP機能、フローティングデザインを検証する。
高めの価格設定でも“高くない”
東プレといえば静電容量無接点方式スイッチの代名詞的存在だ。REALFORCEシリーズが登場する前から、業務用キーボードのOEM供給元として大きなシェアを持っていただけあり、同社は信頼性や耐久性の高さに関しては他の追随を許さない孤高の存在といえるだろう。その質実剛健なメーカーの作るキーボードがゲーミングキーボードと名乗らずとも、プロゲーマーに愛用されていたことが、その実力を裏付けるに十分な証拠となっている。
そんな東プレがゲーミングキーボードと銘打って出す製品はいかほどのものか、という興味を持ってREALFORCE GX1を触ってみたが、一言で言えば「確かにこれはゲーミングキーボードだ」、そして「確かにこれはREALFORCEだ」ということだった(二言になってしまった)。
外見上、もっともゲーミングキーボードらしさを感じるところはバックライトLEDだが、筆者としてはそれ以上にフローティングデザインに注目した。
同社のゲーミングキーボード1製品目であるREALFORCE RGBでもバックライトLEDを搭載していたが、フローティングデザインはREALFORCE GX1が初めての採用モデルになる。その効果は絶大で、イルミネーションの鮮やかさが引き立つ。また、ブロアーを吹くだけで済むクリーニングの容易さというメリットもあり、製品の寿命をより延ばすことへ貢献している。
何しろ耐久性については折り紙付きのREALFORCEだ。他の一般向けモデルのキートップ印刷は、昇華印刷とレーザー印刷の2種類が多い。いくら摩耗に強いとはいえ、REALFORCE GX1が採用している2色成形にはかなわない。この方式であれば、色が混ざることはないし、原理的に摩耗は起こり得ないからだ。
スイッチ自体の耐久性にも注目したい。なんと1億回にも及ぶ耐久試験を行っているのだ。一般に5000万回で十分に耐久性が高いといわれる中で、これは驚異的な数字だ。REALFORCE Store価格が4モデルとも3万3000円(税込)と、一般的にはかなり高額な部類に入るが、長期にわたって利用できることを考えると、決して高いとはいえないのではなかろうか。
REALFORCEの他の現行モデルはR3シリーズ(無線モデル)で3万4540~3万4980円、R3シリーズ(有線モデル)/R3Sシリーズで2万900~2万5740円だ。価格帯で見るとREALFORCE GX1は、無線モデルと有線モデルの間という位置付けであり、ある意味、REALFORCE有線モデルの最上位機種という見方もできる。
他のモデル同様、キースペーサーも用意されているが、実は他の現行英語配列モデルにはキースペーサーが提供されていない。キースペーサーを使いたい英語配列ユーザーには今のところ、REALFORCE GX1が唯一の選択肢だということも頭に入れておくといいだろう。
なお、同社は2023年夏頃に機能強化を目的としたファームウェアのアップデートを予定しているとのことで、こちらも楽しみだ。
最後に、REALFORCE GX1無線モデルの可能性について私見を述べておきたい。そもそも、REALFORCEの無線モデルが登場したのは2021年と、他社よりもかなり遅かった。しかも、その後に発売されたREALFORCE R3Sは有線モデルのみの展開となっている。
同キーボードがより繊細な反応が求められるDual-APCに対応していることなどを考えると、REALFORCEゲーミングキーボードの無線化はまだ先なのではないだろうか。少なくともゲーミングキーボードの主流が有線モデルであるうちは登場しないのではないか、と考えている。無線モデルと有線モデルの価格差を考えると、もしREALFORCE GX1の無線版が出たとしても4万を超える計算になる。
静電容量無接点方式スイッチのゲーミングキーボードとして、REALFORCE GX1が最有力候補となる期間は長く続くのではないかと思うのだが、いかがだろうか。
※記事初出時、パッケージの箱が製品版と異なっていたため差し替えました(2050月20日午前11時40分)。
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