思ったよりもいいもの――ヤマダデンキの「FireTVスマートテレビ」を約1年3カ月使って分かったこと(1/3 ページ)
2022年3月、ヤマダデンキが船井電機製の「Fire TVスマートテレビ」を発売した。約1年3カ月間、このTVの43型モデルを使ってきた筆者が、その率直な感想を述べたいと思う。【訂正】
突然だが、皆さんは「スマートTV」を使っているだろうか。一般的な定義でいうと、自らインターネットに接続する機能を備え、アプリをダウンロードして動画/音楽ストリーミングサービスやゲームなどを楽しめるTVがスマートTVということになる。
ここ1年3カ月ほど、筆者はヤマダデンキが販売する船井電機製の「Fire TVスマートテレビ」の43型モデル(FL-43UF340)を使ってきた。その以前に使っていたTVも広義のスマートTVなのだが、メジャーなアプリストアから自由にアプリをダウンロードできるタイプのスマートTVを常用するのは、これが初めてである。
これだけ使えば、スマートTVの良しあしも見えてくる――ということで、7月1日に新モデルが登場するというタイミングで恐縮だが、約1年3カ月間使ってきた所感を簡単にまとめてみようと思う。
FireTVスマートテレビだけでなく、スマートTVそのものの購入を検討している人の参考になれば幸いだ。
【訂正:7月19日15時25分】初出時、Wi-Fi 6対応の旨を記載していましたが、本機はWi-Fi 5(IEEE 802.11ac)対応となります。おわびして訂正いたします
Fire TVスマートテレビの特徴をザッとおさらい!
Fire TVスマートテレビは、スマートTVのOSとして「Fire OS」を採用したスマートTVだ。Fire OSはAmazonがオープンソースである「Android OS」をベースに開発したOSで、映像投影デバイス「Fire TVシリーズ」だけでなく、Amazonのタブレット端末「Fireタブレットシリーズ」でも採用されている。
Android OSベースだけあって、Android端末向けのアプリが動く……のだが、基本的にはAmazonの「Amazonアプリストア(App Store)」に掲載されているFire TV向けアプリのみ稼働する。
多くの人はスマートTVを動画や音楽を再生するために使うと思うが、その観点でいうとFire TVには日本国内の主要な動画/音楽配信サービス向けのアプリがそろっているので、“一番の目的”を満たす観点では問題ないだろう。
今回使っている43型モデルは4K解像度(3840×2160ピクセル)、家電量販店風の言い方をすれば「約829万画素」の液晶ディスプレイを搭載している。HDR10規格とHLG規格のHDR(ハイダイナミックレンジ)コンテンツの表示にも対応する。
BS 4K/CS 4K放送やHDMI入力はもちろん、Fire TV対応の動画アプリでもHDR表示は有効だ。ただし、入力(再生)する映像ソースにHDR信号が含まれていることが前提となるので注意しよう。
表面は若干光沢のある「ハーフグレア加工」で、表示している映像が暗いと、場合によっては自分が映り込んでしまう。ただし、4K解像度の43型ディスプレイにおける適正視聴距離(約90cm)を取って見る限りはそれほど気にならない。
TVチューナーは「地上波デジタル放送用」「BS/110度CSデジタル放送用」「BS 4K/CS 4K放送用」がそれぞれ2基ずつという構成になっている。別売のUSB HDDを接続すれば、番組録画も可能だ。本モデルはTVチューナー上の「ACASチップ」を使って視聴契約管理を行うため、「B-CASカード」は付属しない。
ポート(接続端子類)は、HDMI入力端子×3、アナログビデオ入力端子(映像/左右音声)、ヘッドフォン端子、光デジタル音声出力端子、USB端子×2、有線LAN端子(100BASE-T)、地上波アンテナ入力端子とBS/CSアンテナ入力を備えている。
HDMI入力端子のうち、1基は音声を出力できる「ARC(Audio Return Channel)」に対応する。USB端子は1つがHDD用、もう1つがAV周辺機器用とされているが、AV周辺機器用の端子はキャストデバイスへの電源供給や他のUSBデバイスの接続にも利用可能だ。
ワイヤレス通信はWi-Fi 5(IEEE 802.11ac規格の無線LAN)とBluetoothに対応している。Bluetoothは付属のリモコンの他、キーボード/マウスやBluetoothオーディオデバイスとの接続にも対応している。大画面のTVに有線ヘッドフォンをつなぐのは、ケーブルの長さなどの面で困難もあるので、Bluetoothオーディオデバイスを利用できるのはありがたい。
以上が、Fire TVスマートテレビの主な特徴である。
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