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「Google Pixel Tablet」を競合製品と比較 第2世代Nest Hubの代わりにはならないと思った理由山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/5 ページ)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする連載。今回はGoogleが投入した「Pixel tablet」をチェックしよう。

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音声の呼びかけはテキスト化して表示される

 一方、画面にタップせず音声で呼びかけた場合は、その内容がテキスト化されて画面下部にポップアップ表示され、そのあと応答内容を表示する画面に切り替わる。「ねぇGoogle」でポップアップ表示、「明日の新宿の天気を教えて」でウィンドウ内にテキスト表示、その後に天気を知らせる画面に切り替わる、という流れだ。至って自然で待たされることもなく優秀だ。

 強いて挙げるならば、「ねぇGoogle」と呼びかけた直後の画面の変化がなさすぎるのが気になる。本製品のマイクの聞き取り性能はGoogle Nest Hubよりも低いので(詳細は後述)、通常の声量で呼びかけても反応がないことがあり、画面が無反応なのか、それともきちんと聞き取られているのか、背景が暗いと画面上の表示だけでは見分けづらい。


ホーム画面が表示された状態で「ねぇGoogle」と呼びかけると……

本製品が反応し、指示待ちの状態であることを示す4色のバーが画面下にポップアップする。ただし背景色によっては目立たず、無反応であるかのように錯覚しやすい

入力した音声コマンドがテキスト化されて表示される。この分かりやすさはGoogle Home系列のデバイスの利点の1つだ

画面が切り替わり、応答内容が表示された。同時に音声でも案内される

実はこれら一連の流れはタブレットの画面上でも同様に行える。画面下に同じポップアップが表示されていることが分かる

応答内容は全画面ではなく、画面右側に表示される

本製品にはGoogle Nest HubにおけるアンビエントEQはないが、部屋が暗くなった時の輝度調整などは問題なく行われる。これは部屋が明るい状態の時計表示だ

部屋を暗くすると自動的に表示モードが切り替わり、合わせてフォントデザインも切り替わる。個人的には、普段からこのフォントで使いたいのだが設定できないようだ

設定はやや面倒でタブレットとスマートディスプレイの2段階

 話がやや前後するが、セットアップは少々面倒だ。本製品のセットアップは、最初にタブレットとしてのセットアップを完了した後に、充電スピーカーホルダーにタブレットを取り付けた段階でスマートディスプレイとして利用するか否かを尋ねられ、改めてセットアップを行うという二段構えになる。

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充電スピーカーホルダーに本体(タブレット)を初めて取り付けると、このようにハブモード設定の画面が表示される

スクリーンセーバーを選択する。これがホーム画面になる

Google Homeで使用するアカウントを選択した後、Pixel Tabletと充電スピーカーホルダーのセット(ホルダーと呼ばれる)を追加する家を選び、続いて場所を選択する

音楽サービスや動画サービスを選ぶ

誰でも利用できるか否かを決める

スキップした項目がなければこれで完了だ

 ユーザーの中には充電機能だけを使いたい人もいるはずなので、設定フローが分かれているのは妥当なのだが(ただし、充電スピーカーホルダーに取り付けた状態だと、連続して設定を行うことになる)、今度こそ設定が終わったと思っていると、さらにスマートホームデバイスを操作するためには、Google Home側で本製品を家に追加する設定を行わなくてはならないことがその先で分かる。

 このように、「ようやく終えたぞ」と思ったら「まだ設定が残っていた」が繰り返される上、全体の工程が見えないので、セットアップはかなり根気がいる。Google Nest Hubの利用経験があれば完成形を予想できるので進み具合をそれとなく把握できるのだが、途中でギブアップする人もいるかもしれない。初心者ならなおさらだ。


前述のハブモードの設定で家の設定をスキップしていると、スマートホームを操作しようとした段階で設定が必要になる

 次に、マイク性能をチェックしよう。

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