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従来モデルとはどこが変わった? Amazonのネットワークカメラ「Ring Indoor Cam(第2世代)」を試す山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/3 ページ)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は屋内用の小型ネットワークカメラ「Ring Indoor Cam(第2世代)」をチェックした。

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 「Ring Indoor Cam(第2世代)」は、AmazonがRingブランドで販売するセキュリティカメラだ。「インドアカム」という名前からも分かるように、屋内利用を想定した製品だ。

 本製品は第2世代となるモデルだが、従来の第1世代モデルとはどのような点が異なるのだろうか。メーカーから実機を借用したので、レビューをお届けする。

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Amazon のセキュリティカメラ「Ring Indoor Cam(第2世代)」

撮られる側が自分で隠せるプライバシーカバーを搭載

 本製品は、高さが10cm弱(公称で約9.6cm)という小柄なボディーが特徴だ。カメラの画角は固定で、本体の角度は付け根のボールジョイントで調整する。このスタンドは背面にぐるりと回すことで、壁面への取り付けにも対応する。

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500mlペットボトルとの比較。背丈は半分ほどだ

製品本体。基本的には据え置きで設置する。左端に見えているのが回転式のプライバシーカバーだ

スタンドを後方に回すことで、壁面への設置にも対応する

後方から見たところ。スタンド底面のカバーをスライドさせてネジ止めする仕組み

 スペックの違いは後述するとして、ギミック面における従来モデルとの最大の相違点は、新たにプライバシーカバーを搭載したことだ。

 これは本体正面を覆う半回転式のカバーを、手動で開閉できる機能だ。撮影者がアプリ上で操作するのではなく、カメラの前にいるユーザー、つまり映されている側が自分の意思で、なおかつ物理的に開閉できるのがポイントだ。


通常の状態。黒い部分(カメラ部)が露出している

プライバシーカバーをセットした状態。カメラ部が完全に隠れる

Ringアプリのダッシュボード画面。左がプライバシーカバーなし、右がプライバシーカバーありの状態。プライバシーカバーによって遮られていることが明示されている

こちらは本製品のライブ映像の画面。左はプライバシーカバーなし、右がカバーを閉じた直後の状態。ライブ映像も同時に切断される

 カバーはさまざまな用途が考えられる。真っ先に思いつくのは留守宅の監視だ。外出時にはカバーを開いて室内の様子を見られるようにしておき、帰宅して誰かが室内にいる時は、カバーを閉じて見られなくするというものだ。これならば家族同士でもしっかりとプライバシーは守られる。

 これの延長線上で、カメラを個人個人の部屋に設置しておき、普段はカバーを開けて家族から見られるようにしておき、着替えや就寝などデリケートなシーンのみカバーで覆うといった用途もあるだろう。介護用途であれば、通常はカバーを開放しておき、着替えなどの世話のタイミングは閉めるといった運用も考えられる。

 ちなみに機構としては、開閉時はカチッと音がしていずれかの状態が維持されるのだが、構造はややひ弱で、外れそうになることもしばしばある。視界にすき間はできないので隠したつもりが見えているといった問題は起こり得ないが、強度的には高所から落下させたらカバーだけが弾け飛んでしまいかねず、改良の余地はあるように感じられた。


カバーは半回転させる仕組みだ。視界は完全に覆ってくれるが、構造としてはひ弱である

 ただしレンズ部だけを覆うのではなく、本体正面のカメラを含む黒い部分をまるごと覆ってしまう仕組みは、ユーザビリティー的な観点からは秀逸と感じる。なぜなら遠くから見ても、黒い部分が見えていればカメラは有効、見えなければ無効と、一目で判断できるからだ。

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