USB PD給電で動かせる、Core i7-12650H搭載の超小型PC「Minisforum UN1265」を試す(3/3 ページ)
USB PD給電にも対応しているという大きな特徴を持つCore i7-12650H搭載の超小型PC「Minisforum UN1265」の実力を各種ベンチマークテストで確かめてみた。
USB PD給電で動作させる際の注意点
さて、ここまではパフォーマンスについて軽く触れてきたが、ここからはUN1265の大きな特徴であるUSB PD給電について詳しく見ていこう。
UN1265の商品仕様ページを確認してみると、USB PD給電対応と記載はあるものの、消費電力については特に触れられていない。
筆者個人としても「小型PCのテストだしな」と深く考えずに、最初は手元にあった45W出力のUSB PDアダプターで起動テストを行った。
ところが、OS初期セットアップ画面に入れずに、Windowsの回復オプションが立ち上がり、何をしてもOS初期セットアップ画面に進められない事態に陥った。もちろん原因は、適当に選んだUSB PDアダプターの出力不足にあった。症状を切り分けた際の経緯を紹介しつつ、USB PD給電させるときの注意点を確認していこう。
そもそもの話として、付属のACアダプターの定格出力が90Wなので、45WのUSB PDアダプターではどう頑張っても無理があった。このことを大いに反省しつつ、付属のACアダプターを接続してPrime95を利用した負荷テストを行ったところ、消費電力が74Wであることが分かった。
アイドル時は9W程度で落ち着くが、PCは起動時や不意な負荷が発生した際に消費電力が高くなるため、単ポート100W出力に対応したUSB PDアダプターを利用することが望ましい。
改めて手元に100W出力に対応したUSB PDアダプターを準備し、USB PD給電で起動したところ、今度は正常に起動した。この状態で再度Prime95を利用して負荷テストをしばらく実施したが、急な電源断もなく正常に利用できた。
消費電力を確認できるUSB PDケーブルを利用してみたところ、やはり付属のACアダプターを利用していたときとほぼ同じ消費電力を示していた。このことから、UN1265をUSB PD給電で動作させる場合は、必ず単ポート100W出力に対応した物を利用しよう。
100W出力対応のUSB PDアダプターは、65W出力のUSB PDアダプターと比べるとどうしても大きくなってしまうが、GaNを使った物であれば少なくとも付属のACアダプターよりは小さく、かつケーブルの取り回しも段違いに良くなるので予算に余裕があればUSB PD給電でぜひ使いたいモデルだ。
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