「IdeaPad S10e」から15年――レノボ・ジャパンのコンシューマーPCの歩みを振り返る(3/3 ページ)
レノボ・ジャパンが日本のコンシューマーPC市場に本格参入してから15年を迎えた。同社がその歩みを振り返るイベントを開催したので、実機の写真を交えつつ昔を振り返ってみようと思う。
余りにもデカすぎる「27型タブレットPC」 バッテリー搭載モデルも
レノボのコンシューマー向けPCは、画面一体型(AIO)を含むデスクトップモデルも展開している。メインストリームは「Lenovo」(※1)や「IdeaCentre」、プレミアムモデルは「Yoga」、ゲーミングは「Legion」「LOQ」というブランドで展開……しているのだが、「HORIZON(ホライゾン)」というAIO PCが存在したことを覚えている人はいるだろうか。
(※1)現在はメインストリームはIdeaCentre、プレミアムはYogaに統合
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「テーブルトップPC」を掲げるHORIZONシリーズは、実態としては超巨大画面を備える、バッテリー駆動非対応のタブレットPCと言った方が近い。本体にはスタンドが備わっており、別売の「マルチモードテーブル」を用意すると、名乗る通り“テーブルのように”使えてしまう。このHORIZONシリーズは、日本投入の際に「海の家」で説明会を実施したことでも注目を集めた。
2016年1月に登場した「Yoga Home」シリーズは、このHORIZONシリーズのDNAを受け継いでいる。バッテリーを内蔵することで、“完全な”ドデカいタブレットとして運用できるようになったことが特徴だ。
グラボ搭載の「ゲーミングAIO」もあった
ゲーミングPCといえば、画面別体の「デスクトップタイプ」か、画面一体の「ノートタイプ」のどちらかと思われがちだが、レノボはかつてAIOタイプのゲーミングデスクトップPCを2017年2月にリリースしていた。「IdeaCentre AIO Y910」がそれだ。
このモデルは背面にPCI Expressスロットを備える「ライザーカード」と、HDMIケーブルが“内蔵”されており、そこに“デスクトップ向け”の「GeForce GTX 1080」を搭載するグラフィックスカードを搭載していた。やろうと思えば、カードの換装も不可能ではない。
いろいろな意味で“クレイジー”なAIO PCだったが、本機の後継モデルは登場しなかった。
ゲーミングモデルの系譜。当初はIdeaブランドの「Yシリーズ」として展開されたゲーミングモデルだが、現在はエントリー向けの「LOQ」とミドルレンジ~ハイエンド向けの「Legion」の2ブランド展開となっている。余談だが、LOQとLegionのロゴの「O」に「Y」のデザインが入っているのは、Yシリーズがルーツであることを示すためである
面白いタブレットも
レノボでは、IdeaPad/Yogaブランドでタブレット端末も展開してきた(現在では「Lenvo Tab」ブランドとなっている)。
注目すべきモデルは幾つかあるが、発売時の想定販売価格が2万円を切っていたAndroidタブレット「IdeaPad Tablet A1」(2011年11月発売)や、「艦これ」を楽しめるとして注目されていたWindowsタブレット「Miix 8」は、特に売れ行きという面ではインパクトがあったようだ。
こうして見ると、レノボのコンシューマー向けPC/タブレットはかなり個性豊かだったのだなと改めて思った。今後も、良い意味で“刺激”を与えてくれる製品が出てくることを期待したい。
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