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「AI PC」の販売比率が15%突破、27年には50%に――日本HPがAI対応をさらに拡充する製品群を披露(1/3 ページ)

日本HPが東京都内で事業戦略説明会を開催した。説明会では「CES 2025」でグローバル発表された製品の一部を日本に投入する計画が明らかとなった。主要な新製品を見てみよう。【修正】

 日本HPは1月16日、東京都内で「2025年度事業戦略説明会」を開催した。

 2024年に「AI PC元年」を宣言した同社は、自社製PCの出荷台数に占める「AI PC」(NPUを統合したCPU/APUを備えるPC)の比率が15%に達したことを明らかにした。これを2025年には25%、2027年には50%まで引き上げる計画だ。

 説明会では、個人/法人PC向けからワークステーション、ゲーミング製品に至るまで、幅広い新製品も発表された。

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【訂正:1月20日18時45分】タイトルに一部本文と異なる部分がありました。おわびして訂正いたします


日本HPの岡戸伸樹社長

説明会の登壇者。左から濱岡有希子氏(人事総務本部 本部長)、岡戸社長、松浦徹氏(パーソナルシステムズ事業本部 事業本部長)、前田悦也氏(ワークフォースソリューション事業本部 事業本部長)

法人向けCopilot+ PCにIntel/AMD版

 法人向けノートPCでは、「新しいAI PC」ことCopilot +PCに準拠する新製品「HP EliteBook X G1シリーズ」2機種を発表した。

 本シリーズでは、QualcommのSnapdragon X Eliteを搭載する「HP EliteBook Ultra G1q」が発売済みだが、今回はIntelのCore Ultra 200Vプロセッサを備える「HP EliteBook X G1i」と、AMDのRyzen AI PRO 300プロセッサを備える「HP EliteBook X G1a」の2モデルを追加し、ラインアップを拡充する。


法人向けにIntelとAMDのプロセッサを搭載するCopilot+ PCを追加投入する

 両モデルには、HP独自のAIアシスタントアプリ「HP AI Companion」がプリインストールされている。

 HP AI Companionは、ChatGPTエンジンを活用した対話機能「Discover」、社内文書の分析・要約を行う「Analyze」、PC設定を最適化する「Perform」を単一インターフェースで提供する。

 月額利用料は不要で、デバイス購入代金に含まれる。クラウドでのAI処理とNPUを活用したローカルAI処理を組み合わせ、セキュリティとパフォーマンスの両立を実現している。ただし、現時点ではβ版という扱いとなる。


新モデルにプリインストールされているHP AI Companion

 HP EliteBook X G1aは、NPUのピーク時性能が50TOPS(毎秒50兆回)の「Ryzen AI 7 PRO 360」か、55TOPS(毎秒55兆回)の「Ryzen AI 9 HX PRO 375」からプロセッサを選べる。メモリはLPDDR5X-8533規格で、容量は32GBまたは64GBとなる。ストレージはPCI Express 4.0接続の512GB SSDだ。

 ディスプレイは2880×1800ピクセルの14型有機ELパネルで、ピーク輝度を400ニトとすることで視認性を向上している。バッテリーの定格容量は74.5Wh(4セル)で、稼働時間は最長10時間45分(MobileMark 25での計測値)となる。本体重量は約1.497kgだ。


HP EliteBook X G1aの実機。日本で発売される仕様で展示されていた

 一方、HP EliteBook X G1iはSoCの選択肢が豊富で、以下のものから選べる(★印が付いているものは「Intel vProプラットフォーム」対応)。

  • Core Ultra 5 226V(40TOPS NPU/16GBメモリ)
  • Core Ultra 5 228V(40TOPS NPU/32GBメモリ)
  • Core Ultra 5 236V★(40TOPS NPU/16GBメモリ)
  • Core Ultra 5 238V★(40TOPS NPU/32GBメモリ)
  • Core Ultra 7 258V(47TOPS NPU/32GBメモリ)
  • Core Ultra 7 268V(48TOPS NPU/32GBメモリ)

 ストレージはPCI Express 4.0接続のSSDで、容量は512GBか1TBから選べる。ディスプレイは1920×1080ピクセルの14型液晶で、最大輝度400ニトの標準パネルの他、電子プライバシーフィルター「HP Sure View 5」対応の高輝度パネル(最大輝度800ニト)も用意されている。

 バッテリーの定格容量は56Wh(3セル)または68Wh(6セル)から選択可能で、駆動時間は最長21時間30分(6セル構成におけるMobileMark 25での計測値)となる。本体重量は、最軽量構成で約1.184kgとなる予定だ。


HP EliteBook X G1iの実機。日本仕様のモデル手配が間に合わなかったようで、発表会では海外モデルが展示されていた(搭載されているキーボードとボディーカラーが異なる)。日本仕様はの外観は、先に紹介したHP EliteBook X G1aと同様となる

 HP EliteBook X G1i 14 AI PCは2月下旬の発売を予定しており、最小構成の想定価格は40万1500円となる。HP EliteBook X G1a 14 AI PCは1月下旬の発売を予定しており、最小構成の想定価格は47万7950円となっている。

電源オフでもリモートワイプ可能な法人向けセキュリティ

 主に法人をターゲットとするセキュリティブランド「HP Wolf Security」では、ポートフォリオを拡充する。大企業や自治体向けには「HP Wolf Enterprise Security」を、中堅/中小企業向けには「HP Wolf Pro Security」を提供する。


法人向けHP Wolf Securityのポートフォリオ

 HP Wolf Enterprise Securityでは、小規模仮想マシンを使って脅威を封じ込める「HP Sure Click Enterprise」、リモートアクセスを脅威から保護する「HP Sure Access Enterprise」、サプライチェーンセキュリティを提供する「HP Enterprise Security Edition」を用意。2025年春より順次提供を開始する。


HP Wolf Enterprise Securityの概要。規模の大きな組織向けということもあり、高度な機能も多い

 HP Wolf Pro Securityは、先述のEnterprise Securityから大規模組織向けの機能を省いたイメージだ。次世代アンチウイルス機能と、小規模仮想マシンを使った脅威の封じ込め機能「HP Sure Click」を利用可能だ。


HP Wolf Pro Securityでは、アンチウイルス機能とHP Sure Clickを利用できる。エンドポイント防護を行うソリューションとして、第三者機関(AV TEST)からの認証も取得している
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