理論性能はPS5超えのポータブルゲーミングPC「Lenovo Legion Go 2」でゲームをプレイしてみて分かったこと:Lenovo Innovation World 2025(3/4 ページ)
Lenovoが10月から順次発売するポータブルゲーミングPC「Lenovo Legion Go 2」は、先代で好評だったポイントを引き継ぎつつ、ユーザーの声に応えた改良も施されている。どんな感じなのか、ドイツ・ベルリンで展示された実機でゲームを遊んでみた。
Legion Go 2でゲームをプレイしてみた感想
Legion Go 2の実機を目の前にして感じたのは、とにかく“大きい”ということだ。本機のコントローラー装着時の寸法は約295.6(幅)×136.7(高さ)×42.25(厚さ)mmで、Nintendo Switch 2の約272(幅)×116(高さ)×13.9(厚さ)mmと比較すると一回り大きい。重量も約920gで、Nintendo Switch 2の約534gと比べるとだいぶ重い。
ただし、Legion Go 2はコントローラー部が分厚いので、両手で持ったときのグリップ感は良好だ。とはいえ、大人でも両手持ちで立ったままプレイし続けるのはつらい。
ポータブルゲーミングPCとはいえ、テーブルに置いた状態でプレイするのが標準スタイルになる感じはする。
デモ機は長時間稼働していたはずにもかかわらず、コントローラー部が熱いということはなかった。底面側(手に持ったときの裏面)に大きな吸気口があり、排気口は直上(手に持ったときの上辺)にある。そのため、プレイ中に顔に熱風が吹き付けるようなことはない。エアフローはよく考えられている。
ただ、吸排気スロットの開口部(穴)は広く大きいので、雨降りや水回りに近いところでのプレイは厳禁なんだろうな、ということは素人目にも分かる。
ボディーの質感は普通で、安っぽくはない。
試しにMicrosoftの「Forza Horizon 5」をプレイしてみたが、まず画面が美しいことに気が付く。DisplayHDR True Black 1000認証は、だてではない。有機ELディスプレイらしく黒の沈み込みが強く、明暗差が大きいので非常にコントラスト感が強い。2D映像なのに立体的に見えるほどだ。
それと有機ELパネルの恩恵か、残像感がほとんど気にならないのもポイントだ。映像パネルの品質に関しては、限りなく満点に近い満足度が得られた。
Nintendo Switch 2の7.9型よりも一回り大きい、Legion Go 2の8.8型の画面サイズは、手に持ったときには、iPad miniに代表されるミニタブレット端末よりは大きく感じた。
Legion Go 2の画面の大きさと本体の分厚さは、もしかすると、熱容量設計に配慮して、意図的に大きくしたのかもしれない。
ゲームの操作感も良好で、少なくともForza Horizon 5をプレイしている限りでは、コントローラ上のボタンの手応えやトリガーボタンの反発力もちょうど良かった。プレイし慣れた家庭用ゲーム機用コントローラーに近い感触で、初めて触った本体とは思えないほど、手になじむ。
Forza Horizon 5のグラフィックス設定は、ゲームの初回起動時に選択される自動設定のデフォルト状態だったが、描画の引っかかりはなく、操作遅延も感じない。Windows OSのバックグラウンドプロセスの影響に起因したカク付き感もない。
ゲーミングPCというよりは、ゲーム機に近いキビキビとした動きに感動する。
専用ドックは「収納」よりも「スタンド」的
Legion Go 2の専用ドックは、別売りオプションとして設定される。価格は未定だ。
Nintendo Switchシリーズのドックとは違い、スタンドのようなデザインとなっているが、これは本体側の吸気口をふさぎたくなかったという事情が読み取れる。
また、このドックにLegion Go 2を挿しただけではスタンドになるだけで、充電は始まらない。充電したい場合は、ドックから伸びたケーブルを本体上部にあるUSB Type-C端子に差し込む必要がある。
「ドックに挿したら充電が始まる」というような使い方を実現してほしかったところだが、あくまでこのドックはスタンド的な位置付けのため、初めからそうしたデザインは採用する気がなかったのかもしれない。というのも、先述の通りLegion Go 2は大きく重たいので、テーブルの上に置いてプレイする機会が多くなるはずだからだ。
先述の通り、実際にはスタンド的なドックに置いた状態でプレイすることも多いと思われる。そうなると、本体を握る手に力が入って、スタンド部との接続ポイントを曲げたり折ってしまったりすることがあるかもしれない。このことも、差し込み型スタンドのデザインを避けた理由だと思われる。
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