「Windows 11 バージョン 24H2/25H2」に複数の不具合を解消するプレビュー更新 「更新の名称」の簡略化も実施
Windows 11のバージョン 24H2/25H2のプレビュー更新がリリースされた。適用することで、10月の月例更新プログラムまでに発生した一部の不具合が解消する他、新機能も実装される。
Microsoftは10月28日(米国太平洋時間:以下同)、Windows 11の「2024 Update(バージョン24H2)」「2025 Update(バージョン25H2)」向けのプレビュー更新(KB5067036)を公開した。このプレビュー公開では、10月のセキュリティ更新までに発生した「既知の問題(Known issues)」の一部が解消する他、新機能の段階的な提供が行われる。
なお、本更新はあくまで“オプション”であり、11月のセキュリティ更新にも同じ内容が盛り込まれる。
解消する「既知の問題」
今回のプレビュー更新で解消する既知の問題は以下の通りだ。
- IIS(Internet Information Services)を利用するローカルホストのWebサイトを読み込めないことがある
- 著作権保護(DRM)対応の動画/音楽再生アプリで、DRMコンテンツを正常に再生できないことがある
- ArmアーキテクチャのPCにおいて、バージョン25H2用の「メディア作成ツール」が正常に動作しないことがある(※1)
(※1)Windows 11のメディア作成ツールで作成できるのはx86アーキテクチャ用のインストールメディアのみ
段階的に提供される新機能/修正
このプレビュー更新では、主に以下の新機能や問題解消が盛り込まれている。ただし“段階的な”提供となるため、全てのデバイスで利用できるようになるまでに一定の時間を要する。
- 全デバイス対象
- スタートメニューの仕様変更(レスポンシブルデザインの採用など)
- エクスプローラーの機能改善と問題修正
- ロックスクリーンに新しいバッテリーアイコンを実装
- 設定画面の「メールとアカウント」を「アカウント」に改称
- Windows Updateで「更新してシャットダウン」が正常に動作しない問題の解消
- Copilot+ PCのみ
- Click to Doの機能追加(一部は日本語非対応)
- Click to Doを2本指ジェスチャーで呼び出せるように(タッチスクリーン搭載デバイスのみ)
- エクスプローラーにマウスオーバーで「クイックアクション」を表示する機能を追加(※2)
- ボイスアクセスを日本語で利用可能に
- ボイスアクセスで「流ちょうな読み上げ(Fluid Dictation)」を利用可能に(現時点では英語のみ)
今回から「更新の名称」が簡素化
本筋から若干それるが、10月28日以降に配信される各種更新プログラムから、Windows Updateで表示される名称が簡素化された。
例えばセキュリティ/プレビュー更新プログラムの場合、従来は「2025-09 x64(Arm) ベースシステム用 Windows 11 Version 25H2 の累積更新プログラム(のプレビュー)」といった表記を行っていたが、今後は単に「セキュリティ更新プログラム」「プレビュー更新プログラム」と表記される。
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