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「Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)」の既知の不具合まとめ【2025年8月25日現在】

Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)で報告されている「既知の不具合」は段々少なくなってきたが、まだゼロにはなっていない。今回は、8月25日現在において新たに生じた既知の問題と、解消された既知の問題についてお伝えする。

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 Microsoftが、2024年10月1日(米国太平洋時間、以下同)から順次配信している最新のOSアップデート「Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)」。次期バージョンの足音も聞こえてきたところだが、いまだに軽微な不具合が報告されることもある。

 この記事では、Windows 11 2024 Updateにおいて2025年8月25日時点における既知の問題の情報をまとめる(一部は過去のバージョンにも影響する)。なお、2025年7月16日時点の情報については別の記事で紹介している。

最新ビルド
Windows 11 2024 Updateの一般向け最新ビルドは「26000.4946」となる

「CertificateServicesClient」にエラーログが記録される(動作に支障なし)

 本バージョンに7月のプレビュー更新プログラム(KB5062660)以降の更新プログラムを適用すると、「イベントビューアー」において「CertificateServicesClient (CertEnroll) 」と呼ばれるサービスがエラーを報告することがある

 エラーのIDは「57」で、「The “Microsoft Pluton Cryptographic Provider” provider was not loaded because initialization failed.(「Microsoft Pluton Cryptographic Provider」は初期化に失敗したためロードされませんでした。)」というメッセージが添えられる。

 (再)起動する度にログが残るが、Microsoftによるとこのエラーは今後実装される新機能に関連するもので、現時点では無視しても問題はないという。この問題に関する修正は、今後行われる予定だ。

結構多い
筆者手持ちのPCでイベントビューアーを確認したところ、本件のエラーが多数発生していた。ただし、本文にもある通り、現時点では無視しても問題はない

「Windows Update」を特定の方法でインストールしようとすると失敗する

 本バージョン向けに「Windows Update」で配信されている更新について、一定の条件を満たした状態で「スタンドアロンインストーラー(WUSA)」からインストールしようとすると「ERROR_BAD_PATHNAME」というエラーを出力してインストールできない事象が発生している。

 エラーは、以下の条件を“全て”満たすと発生することが分かっている。

  • 更新をWUSAからインストールしようとしている
  • WUSAの拡張子が「.msu」である
  • msuファイルをネットワーク上の共有フォルダーに置いている
  • 当該の共有フォルダーに複数のmsuファイルを保存している

 条件からも分かる通り、msuファイルをローカルフォルダーに置いている場合は問題ない。またmsuファイルをネットワーク共有フォルダーに置いている場合でも、当該フォルダーにあるファイルが1つのみなら事象は発生しない。

 暫定的な解決策として、Microsoftはmsuファイルをローカルフォルダーに置いて適用することを勧めている。また、多くの場合は「KIR(Known Issue Rollback:既知の問題ロールバック)」によって解決される。

 なお。同社では本件を抜本的に解決するための修正を準備している。

8月のセキュリティ更新をWUSU経由でインストールできない(解決済み)

 Windows Updateを「 Windows Server Update Services(WSUS)」経由で適用しているPCにおいて、本バージョン向けの8月のセキュリティ更新(KB5063878)をインストールできない問題が発生していた。本件については、8月14日までに解消している。

 なお、WSUSは大規模組織向けのソリューションであるため、一般的なWindows PCで用いることはない。

8月のセキュリティ更新を適用するとNDIのパフォーマンスが著しく悪化する

 本バージョンに8月のセキュリティ更新を適用すると、「NDI(Network Device Interface)」を利用するアプリにおいて深刻なパフォーマンスの悪化が発生することがある。

 具体的にはNDIを使って音声や動画を扱う際に、音や映像が「途切れてしまう」「遅延が発生する(音と映像がズレる)」といった問題が発生するといい、低ビットレートの音声/動画でも起こりうる。NDIはオープンソースの動画配信アプリ「OBS(Open Broadcast Software)」でも使われている。

 暫定的な解決策として、MicrosoftはNDIの受信モードをRUDP(標準)から「TCP」または「UDP」に切り替える方法を紹介している(参考リンク)。

 Microsoftは、本事象の原因を調査中だ。

繁体中国語IMEが正常に動作しない(解消)

 本バージョンを含むWindows 10/11でWindows標準の繁体中国語IME「Microsoft Changjie」を使っている環境に2025年7月のセキュリティ更新プログラムを導入すると、正常に動作しない事象が発生していた。

 本件については、7月のプレビュー更新プログラムにおいて解決された。

6月プレビュー更新で「Windows ファイアウォール」にエラー(解消)

 6月のプレビュー更新プログラム(KB5060829)を適用すると、(再)起動する度にWindows 11に内包された「Windows Firewall With Advanced Security(WFAS)」がエラーを報告することがある問題が発生していた。

 本件については、7月のプレビュー更新プログラムにおいて解決された。

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