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「ITのシンプル化」はデルの根本思想であるDell生誕の地から(2/2 ページ)

Dellが本社を構える米テキサス州オースティンのRound Rockにてプレスツアーが行われた。まずはITのシンプル化とコマンド・センターの模様をお届けする。

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南北アメリカを担うグローバル・コマンド・センターを訪問

マット・ロバーツ氏

 続いて、グローバル コマンド・センターについてグローバル コマーシャル サポート サービス担当のマット・ロバーツ氏が説明した。

 Dellのグローバル・コマンド・センターは、顧客の購入時から保守サービス(障害発生から修理完了)までをリアルタイムで監視する司令塔的な役割を担っており、システムのダウンタイムを最小にし、危機的状況を事前に把握して被害を最低限に抑えるのが目的だ。第1号は2003年10月に設立され、当初は大企業のインフラ情報を中心に扱っていたが、現在ではデル・プロサポートを選択した企業/ユーザーのあらゆるデータを管理している。世界に5カ所のコマンド・センターがあり、日本では川崎に設置されている。最近では中国の四川大地震、そして北京オリンピックの準備でコマンド・センターが活躍したという。

Dellのコマンド・センターの役割(写真=左)。コマンド・センターは世界に5カ所あり、その周辺に専門的なテクニカルサポートセンターが点在する(写真=中央)。コマンド・センターには、Dell社員に加えてロジスティクスパートナーなどサードパーティーの人員も常駐している(写真=右)

サーバがダウンした場合や自然災害での対応例を示した図

 今回訪れたコマンド・センターは南北アメリカを担当しており、Round Rock 7内にある。人員規模は約70人で、グローバルでは約170人を配置し(川崎のコマンド・センターは約20人)、通常、1日あたりワールドワイドで約2万件(大半が業務に支障をきたさないレベル)の案件を処理しているという。また、コマンド・センターのインフラはすべて二重化され、Round Rock 7のコマンド・センターもオクラホマにバックアップ用の施設がある。

 コマンド・センター内では、CNNやニュース速報、世界各地の天気予報、交通状況が常時モニタリングされ、あらゆるトラブルに対応できるよう努めている。Google Earthをベースに天気や交通情報を組み合わせたスクリーンも用意され、世界のどの地域でトラブルが発生したのか、交通渋滞の具合や保守要員が配置されているのかなどを簡単に把握できるのも特徴だ。6月はハリケーンのシーズンであり、天気予報のモニタリングが欠かせないとのことだ。ニューヨークの交通ストがあった際は、周辺のパーツセンターにヘリコプターやバイク、人員を配置してパーツの供給が滞らないようにしたという。

 「他社のコマンド・センターに比べ、人員が訓練されていること、プロセスを常に改良していること、独自のカスタムツールが用意されていること、サービスの評価と測定が正確に行われていることがアドバンテージだ」とロバーツ氏はまとめた。

コマンド・センターの室内。コマンド・センターの設立にあたって、電力会社や軍隊を参考にしたそうだ

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